52 抗争 収束
52 抗争 収束
トランは今回の抗争の首謀者としてギルド会議室に来ていた。
ギルド会議室には、ギルドからギルドマスターとアリサ、『赤獅子の牙』からは副クラン長のナハラサ、騎士団からは副団長ベルグが出席していた。
副団長ベルグがアリサやトラン、『赤獅子の牙』の冒険者から聴取った情報を元に、ことの顛末を話す。
「以上が私の知る全てです。」
「何か発言したい方はいますか?」
「いいですか?」
『赤獅子の牙』副クラン長のナハラサが発言を求める。
「ナハラサさん、どうぞ」
「クラン長ヤラクの言葉を代弁させていただきます。『今回の件、部下が不祥事を起こし申し訳ない。』と、、、」
「それから、トランさんと仲間の方には謝罪が遅くなり、申し訳ありません。このようなことが2度とないように努めさせていただきます。」
頭をさげるナハラサ。
「、、、」
目を瞑り何も言わないトラン
(トラン!まさか寝てる!?信じられない!まったく成長していない)と焦るベルグ
ベルグはトランの足を踏む。
「いっ!!」
トランが目を覚ます。
「トラン!ナハラサさんが謝罪してるよ。何か言うことはないの?」
ベルグの目が笑ってない。
「あ、、、」
トランはナハラサをじっと見る。
「、、、」
(こいつとんでもなく強いな、久しぶりにこんなヤツみたな、、、)
「終わったことはどうでもいい。」
「オレの仲間にもし、また何かあったら次はアンタをぶっ飛ばす。、、、
ってクラン長に伝えといてくれ。」
「トランさん!!」
アリサが怒る。
「ははは、まー、、、事態は収束したと言うことで、本件についての話し合いは終わりとします。
処分は騎士団の管轄ではないので、ギルドにお任せします。」
、、、