5 模擬戦
5 模擬戦
トランとゴールは模擬戦をしていた。
「はじめ!」
ゴールの取り巻きの1人が合図する。
「かかってこい。平民」
ゴールの声が静まり返った武道場に響く。
トランはゆっくりと前に出る。
「はっ!」
鋭い突きでゴールの胴を狙う。
カン!
ゴールががそれを綺麗に剣で弾く。
(スゲー!!あんな綺麗に防げるんだ!)
トランはゴールの実力に驚いていた。
ゴールは口だけでなく強かった。
幼い頃より父から厳しい英才教育を受け騎士学校でも上位の実力を持っていた。
「それで終わりか?」
「口ほどにもない」
ゴールはトランを嘲笑う。
「こちらから行くぞ!」
「はっ!!」
ゴールの剣がトランを襲う。
かろうじてゴールの剣を防ぐ。
先程まで攻めていたトランだが、防戦一方に追い込まれている。
(やばい!防ぎきれない!)
ドン!
ゴールの剣がトランをとらえる。
「かっは!!」
トランが膝をつく。
「さすがゴール様!!」
「ゴール様最強!!」
ゴールの取り巻き達が称賛の声を上げる。
「もう一度だ!」
トランは立ち上がり叫ぶ。
「何度来ても同じこと!」
「こい!」
、、、
、、
それからトランはゴールの剣を何度も受け膝をつく。
「頑丈なところは褒めてやろう!」
ゴールはトランのあまりのタフさに驚く。
「お前強いな」
トランはゴールを真っ直ぐな言葉で称えた。
「、、、」
トランの言葉に驚くゴール。
とその時
「ゴール何やってるんだ!」
「一回生の模擬戦は禁止されてるだろ!」
1人の生徒が武道場に入ってくる。
「パルか、、、」
「お前たち行くぞ」
「ちょっとゴール!!」
二人の模擬戦を止めに入った生徒、
パルがゴールを呼び止めるが、ゴールは無視して立ち去る。
「、、、」
武道場に残されるトランとパル
「あっ!キミ大丈夫?」
パルは倒れているトランに手を差し出す。
「ありがと」
トランはパルの手を取り起き上がる。
「いててて」
ゴールに打たれた場所をさする。
「君は確か平民の、、」
「あっ!ごめん!」
「ん?どうした?」
「いや、なんでもないよ気にしないで」
「名前はトラン君だったかな?」
「トランでいいよ」
「、、、」
「トラン、模擬戦は校則で禁止されていることだよ。」
「なんでゴールと模擬戦をしていたんだい?」
「えっ!模擬戦禁止なのか?」
驚くトラン
「ちょっと!生徒手帳に書いてあるだろう!」
呆れるパル。
「オレあんまり字読めないから。読んでないんだ。」
「そうなんだ。ごめん。」
パルは失礼なことを聞いてしまったと謝る。
「なんであやまるんだ?」
「えっと、、、」
「あっ!やべ!」
「飯の時間だ!」
「オレ行くわ!いろいろありがと!」
「、、、」
一人残されるパル
「字があまり読めないって、どうやって試験受けたんだ?」
、、、