336 王子と秘密会議
「王子!秘密会議するぞ!」
トランは王子の部屋に入るなり叫ぶ
「ひ!秘密会議ですか!」
アレフへ秘密会議という言葉に目を輝かせる。
王子といえど、まだまだ子供だ。
「ははは
やるだろ?」
「はいやります!」
「よし
それじゃ
王子、これどこかわかるか?」
トランはアレフに"ダルグの日記"を開き見せる
「これは?地図ですか?」
「そうだ。これが"勇者の封域"の手がかりなんだが、全然わからん。
いろいろ調べたんだ
手がかり無しだ」
いろいろ……
トランは王城で何をしたのだろう
考えるアレフ
「……」
「わかるか?」
「あっ
ちょっとまってくださいね」
アレフは我にかえり真剣に地図をみる。
「……」
「……えぇーと……
このような部屋王城にはないはずです
わたしは王城の設計図も見たことがありますが、このような部屋は……」
「やっぱりか……」
難しい顔のトラン
「お役に立てずすみません」
「気にすんな
はは」
トランは笑う
「あの…
この"翼"のマークはなんですか?
」
地図の中央には"翼"のマークがあった。
「あー
それな
え〜っと……
"天使像"らしい」
トランは"ダルグの日記"をパラパラとめくりながら答える
「天使像?
…
…天使像
……あっ!!
トランさん!もう一度
もう一度
さきほどの地図を見せてください!」
「お!おう」
トランは地図のページを再度ひらく
それを凝視する王子
「なんかわかったのか!?」
「はい!
これは部屋じゃありません!
これは
……
王城の中庭です」




