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298 『炎の魔獣』伝説 冒険者アラン
「ナハ
お前は留守番でもいいんだぞ」
男が言う
「いえ!
いつていきます!」
少年は勢いよく否定する
「ははは
寂しがり屋だな」
笑う男
「違います!
アランさん一人では不安だからです!」
少しむくれる少年
「そんなに頼りないかねー」
呆れる男
「アランさん一人だと
寄り道して帰ってこなくなるので!」
切り捨てる少年
「ははは」
「でも
まさか国側から依頼されるとは
思いませんでしたね」
「確かにな
報酬もかなりの額だ」
「騙されてたりしませんよね?」
「ははは
大丈夫だろ
オレは騙す側だからな」
「それ!
ダメじゃないですか!」
「まぁ今回は真面目に依頼をするさ
報酬もいいし
何より『炎の魔獣』に興味がある」
「確かに
初めて聞く魔物ですね
軍隊を全滅させたという事は
ワイバーンと同等以上の力はありそうですね」
「いや
ワイバーンより上だな
それもかなり」
「わかるんですか?」
「ああ
冒険者の感だがな
」
、、