28 トランは悪!?
28 トランは悪!?
トランがベルグに魔法を教え初めてから、
一か月が経とうとしていた。
「ファイヤー!」
ベルグは魔法を唱える。
ベルグの魔法は曲げりながら地面に落ちる。
「マジか!!お前は魔法も得意なのかよ!?」
トランは驚く
「いやまだまだトランには及ばないよ」
「いや、オレはこんなすぐにはできなかった。
涼しそうな顔しやがって!ムカつくやつだな。
これからはオレの事を師匠と呼べ!!」
「絶対やだよ!
相変わらず意味不明だよ。」
◆◆◆
、、、
「じゃあ次の段階行くぞ。とりあえず外に出るか」
「外ってどこ行くの?」
ベルグは疑問に思う。
「いいからついてこい」
トランは先にいってしまう。
「ちょっと!まってよ!」
、、、
ベルグはトランの後をついていく。
トランは大通りから人気のない路地裏に入り、どんどん奥に進んで行く。
「そろそろ教えてよ。どこに行くつもりなの?」
「王都の外にある平原だ。」
「えっ?王都から出ること校則で禁止されてるよ。」
「知ってる」
「王都を出る時には検問があるし、学校に分からないように出るなんて不可能だよ?」
トランは突然立ち止まる。
「ここだ。」
そこには下水道があった。
「、、、すごく嫌な予感がするよ」
ベルグが呟く。
「この下水道は王都の外に繋がってる。検問なんて通るわけないだろ。」
「トラン、君は息を吸うように法を破っていくね、、、」
ベルグは唖然とする。
「これは校則違反なんてレベルじゃないよトラン。密出国だよ。」
ベルグは静かに言い聞かせる。
「知ってる。」
「知ってる。じゃないよ!何考えてるんだ!!
それに、君みたいなヤツが外に出ないように柵がついてるじゃないか!」
下水道には柵がついており人が通ることはできない。
「大丈夫だ。あの柵は外れる。」
「なんで外れるの!?なんでそんなことトランが知ってるんだ!」
「オレが外したからな。」
「、、、何てことするんだ君は!
悪の限りを尽くすやつだな!」
「うるさい!いくぞ!」
「ああー!!わかったよ!いくよ!いけばいいんだろ!!」
ベルグは発狂する。