277 不気味なクラン
ランキング上位クラン
、
クラン長
副クラン長
幹部達が一堂に集まる全体会議
「、、、」
「クラン『箱』について
何かわかったか、、、」
副クラン長が話す
「も、申し訳ありません
部下達に全力で調査させているのですが、
、、、
今だ情報が少なく
拠点の場所すら
わかっていない状況でして、、」
ざわ、
、
ざわ
、
ざわつく会議室
「やはり、、
簡単には見つからんか、、、
わかっている情報はあるか?
なんでもいい」
「はい!
えー、、、
クランの構成人数ですが、
公式には5人となっていますが、
本当かどうか怪しく」
「どういう事だ?」
「ギルド、情報屋、王都冒険者の誰に聞いても
3人までしか名前が出ません
残り2人の情報がほとんど出てこないのです」
「5人しかいないクランというのも驚きだが、
3人しか情報がないというのも異常だな
3人の情報はあるのか?」
「はい
報告します
その3人は王都ではかなり有名なようで、
まず1人目は
アルホというAランク冒険者です
王都の古代種襲来で活躍した冒険者で、
とてつもない実力の持ち主だと噂されています。王都ギルドではかなりの信頼があるようです。クラン『箱』とギルドとの調整役もしているようです。
何を調整しているかはわかりませんが、、、
」
「古代種襲来で冒険者が
活躍したと聞いていたがクラン『箱』の
冒険者だったか
5人しかいないクランに
いきなりAランクか、、、
こいつが主力のようだな」
副クラン長
沈黙する幹部達
「2人目ですが、、、
バルカという冒険者です
この冒険者も、、Aランク冒険者です」
「なっ!」
「!」
「嘘だろ」
驚愕する一堂
「バルカという冒険者ですが、
先程のアルホという冒険者と同じで、
古代種襲来で活躍してます。
多数の冒険者から聞いた話しでは
魔物を跡形も無くバラバラにする程、、
恐ろしい破壊力があるようです。
得体の知れない能力も持っているようで、、
目的の魔物を一瞬で見つけるとか
」
「、、、」
「、、」
、、
押し黙る一堂
「さ、最後ですが、
クラン長のトランという冒険者です
、、この、、
この
冒険者もAランクです
」
「、、」
「、、」
信じられない情報が続き
唖然とする幹部達
「トランという冒険者ですが、
クラン『箱』の中で1番謎の多い存在でして、、
、
幽霊のような冒険者です
活動記録はあるのに
目撃情報がほとんどありません
ギルドに極稀に現るそうですが、
半年や1年に一回現るかどうかというほどです、、、
依頼の達成速度は驚異的に速く
また、討伐依頼しか受けないという情報も
、、、
ホントがどうかわかりませんが、、
普通の冒険者には見えないらしいです
意味がわからなかったのですが、、
」
「、、、、」
、、
、
、
「不気味だ
5人中
Aランクが3人、、、」
「あとですね
これも噂程度の情報なんですが、、、」
「なんだ?」
「クラン『箱』は
クラン立ち上げ当初から1年ほど
クラン長のトランという冒険者1人で
運営していたようです」
「なっ!1人!
何を考えているんだその男は、、
正気か!?
」
「、、、クラン『箱』は
1年に1人ほどのペースで
構成人数が増えているようですが、、、
どのような経路でAランク冒険者ほどの
人材を確保しているかは不明です、、
ギルドには募集の張り紙などは見当たらず、
、、
基本的に新規冒険者の募集は行っていないと
聞きました。」
「確認できている冒険者ですら
全員Aランクか、、、
出鱈目な戦力だ
上位クランよりよほど危険だな、、、
」
「表では情報がほとんどなく
世間的にはまったくの無名に近いクランですが、
五大クラン、上位クラン達からは注目を集めているようです」
「これほどの冒険者がいれば
当然か、、、
残りの2人が気になるな、、、」
「、、、」
「なんでもいい
残り2人の情報はないのか?」
「、、、
確かな情報ではないのですが、、」
「それでもいい
話してくれ」
「、、、はい
情報屋の話しでは
クラン『箱』の残り2人は
人ではない可能性があると、、、」
「は?
どういう事だ」
「残り2人は
クラン『箱』の『生物兵器』
『秘密兵器』と呼ばれているらしく
、、、
」
「なんなんだクラン『箱』は、」
(クラン『箱』は不気味すぎる
Aランク冒険者が3人もいて、
まったく表に出ようとしない
『兵器』と呼ばれる構成員、、
目的も不明
ただ静かに依頼をこなし
裏で身を潜めるクラン、、)