269 古い記憶 ゴミ山と少年と怪物
◆古い記憶
古い
古い
「おい
ボウズここで何してる
ここはノブラ一家の島だぞ」
怪物のような大男が現れる
「うっ
、
違う!
ここはオレの城だ」
怪物のような大男に怯える少年だが
涙目で叫ぶ
「あ?
このゴミ山がか?」
「そうだ!
ここはオレの城だ
絶対に渡さないからな!!」
「、
、
、
がっはははは」
突然笑い出す大男
「うっ、、、」
怯える少年
「ゴミ山に住んでるヤツがいると
聞いて来たが、、
物好きな奴だ
ボウズここで1人か?」
「ああ
オレ1人だ」
「城に1人は寂しいだろう」
「、、、
オレはここの王様だからな
、、
いっぱいゴミもあるし
寂しくない!」
大男は少年が強がっている事がわかる
「ははは
ボウズ
名前はなんて言う?」
大男は少年に興味がわく
「名前?
そんなもん無い!
オレは『ゴミ山の王』だ!」
「、、
、
そうか『ゴミ山の王』か
、、、
ゴミ山の王、腹は空いてるか?」
「ああ
いつも腹ペコだ
まさか!
なんか食わしてくるんのか」
「ああ
そうだ
、、
、
ついてこい
腹いっぱい食わしてやる」
「ホントか!」
目が輝く少年
しかし
「腹いっぱい食っても
ゴミ山は渡さないぞ!」
警戒する少年
「がははは
安心しろ
ゴミ山は好きに使え
お前にやる
ゴミ山の王」
「ホントか!
おっさん以外といいヤツだったんだな」
瞳を大きく開け喜ぶ少年
「王が名前が無いのはカッコ悪いぞ」
「そうなのか?」
「ああ
お前にゴミ山と
名前をやる
、、
そうだな、
、
、と
、
、
これからトランと名乗れ」
「トラン?、、、」
「そうだ、
、
このゴミ山は
『ゴミ山の王』トランの城だと
広めといてやるから安心しろ」
「おおお
やったやった」
喜んでぴょんぴょん飛び跳ねる少年
「おっさん実は偉いおっさんなのか?」
「ああ
オレは『箱の王』だ」
大男は少年の頭を優しくポンポンとする
少年は
大男が触れた頭を触り
嬉しそうに笑った