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眠る少年トラン  作者: たみ
269/345

269 古い記憶 ゴミ山と少年と怪物




◆古い記憶


古い


古い






「おい

ボウズここで何してる

ここはノブラ一家の島だぞ」


怪物のような大男が現れる




「うっ

違う!

ここはオレの城だ」


怪物のような大男に怯える少年だが

涙目で叫ぶ




「あ?

このゴミ山がか?」




「そうだ!

ここはオレの城だ

絶対に渡さないからな!!」




「、

がっはははは」

突然笑い出す大男



「うっ、、、」

怯える少年




「ゴミ山に住んでるヤツがいると

聞いて来たが、、


物好きな奴だ


ボウズここで1人か?」





「ああ

オレ1人だ」




「城に1人は寂しいだろう」





「、、、

オレはここの王様だからな

、、

いっぱいゴミもあるし

寂しくない!」


大男は少年が強がっている事がわかる




「ははは

ボウズ

名前はなんて言う?」

大男は少年に興味がわく




「名前?

そんなもん無い!

オレは『ゴミ山の王』だ!」




「、、

そうか『ゴミ山の王』か

、、、


ゴミ山の王、腹は空いてるか?」



「ああ

いつも腹ペコだ


まさか!

なんか食わしてくるんのか」



「ああ

そうだ

、、


ついてこい

腹いっぱい食わしてやる」



「ホントか!」

目が輝く少年


しかし


「腹いっぱい食っても

ゴミ山は渡さないぞ!」

警戒する少年





「がははは

安心しろ

ゴミ山は好きに使え

お前にやる

ゴミ山の王」




「ホントか!

おっさん以外といいヤツだったんだな」

瞳を大きく開け喜ぶ少年





「王が名前が無いのはカッコ悪いぞ」




「そうなのか?」



「ああ

お前にゴミ山と

名前をやる

、、

そうだな、

、と


これからトランと名乗れ」




「トラン?、、、」



「そうだ、

このゴミ山は

『ゴミ山の王』トランの城だと

広めといてやるから安心しろ」




「おおお

やったやった」

喜んでぴょんぴょん飛び跳ねる少年






「おっさん実は偉いおっさんなのか?」




「ああ

オレは『箱の王』だ」


大男は少年の頭を優しくポンポンとする




少年は


大男が触れた頭を触り

嬉しそうに笑った

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