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眠る少年トラン  作者: たみ
268/345

268 『箱の王』と『ゴミ山の王』





「久しぶりだなトラン」





「ああ

ゴミ山から出てってから戻ってないからな」




「このバカが


お前がいないせいで

ゴミ山が溢れたではないか」





「オレのせいじゃないだろ」

呆れるトラン




「外では派手にやってるそうだな

中まで聞こえているぞ」





「ぼちぼちだな」

笑うトラン




「それよりも

トラン

その右腕はどうした」

ドンはトランの無くなった右腕について

尋ねる






「ああ

これか、、」

トランは無くなった右腕をみる




「、、、」



「冒険の跡だ!

ははは」

嬉しそうに笑うトラン


晴れやかな表情の

トランに


ドンは





「、、、」




「楽しい思い出があるんだな」



「ああ」


トランは思い出す


ハラやサーネ、

ジン

ヤハラマーン王国の人々を、




、、









そして


「、、、」


2人の表情が変わる

 



「ヤバイのか?」

トラン





「、、、

ああ」




「『箱』を通ってきたが

ほとんど人がいない、、


抗争じゃないよな」





「抗争ならオレ達で捻り潰せる


今は住民の移動を制限してる

もっとやっかいな敵だ」





「、、



疫病か?





「さすがだな

トラン


そういえば12年前の疫病

お前も経験してたな」




「ああ

あの時は確か、、、





「15000人が感染し

5000人が死んだ」





「オレが知ってる中では箱で最悪の事件だな」





「今回はあの時より広がるスピードが速い


今の状況は700人の感染を把握してるが

実際はもっと広がってるだろう」





「薬だな」

トランは確信する



「話しが速いな」



「だから冒険者を呼んだんだろ」




「今ある薬はもう底をつき掛けてる

外や闇市でも買い漁ってるが到底間に合わん




「何人分いる?」




「一週間以内に5000人分だ

それだけあれば

なんとかできる」



「5000...」

トランの表情が変わる




「今はなんとか大人しくしてるが、

アイツら箱のやつらだ

感染してもっとなんとかなるだろうと

そのうち動き出す奴が出てくる


そうなったら、、

もう手に負えん」





「、、、」

沈黙するトラン






「トラン

できるか?」





「、、、」

目を閉じ考えるトラン




「、、、」





「、、、

薬には薬草ラシがいる、、

オレと仲間で全力で採取やったとしても


1000がいいとこだ」




「、、、

そうか

トラン

とれるだけ薬草を集めてくれ


一家で

他のルートも探してみる」





「ドン

あてはあるのか?」





「、、、」

ドンの表情は変わらない




だが側近の雰囲気でおおよそわかる




自分達でなんとかできるなら

冒険者に助けはもとめない






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