263 ノブラ一家とトラン
※ 『箱』=サラフ地区※
サラフ地区のお客さんは帰っていった
「大丈夫なの?」
ベルグがトランに尋ねる
「いや
ヤバそうだな」
「やっぱり!!」
「、、、」
「なんで君は
そう毎回毎回
問題を起こすんだ!」
「違う」
「何が違うんの!?!」
詰め寄るベルグ
「中の揉め事だ」
「ん?
中の?」
「ああ
『箱』の中だ」
「なんでトランが関係してるの?」
「中で対応できない内容らしい
冒険者が必要みたいだ」
「それでサラフ地区出身の
トランのとこに来たんだ」
「そういう事だな」
「でもなんで
その
すごく危ない一家が絡んでるの?
」
「、、、」
「う、、、」
深刻な表情の
アルホとバルカ
「『箱』のバランスを保ってるのが
ノブラ一家だからだ」
「ん?
どういう事?」
「手に負えないぐらい
ヤバイ奴らが集まってんだ
抗争が『箱』全体に広がる事もある
だが、
やりすぎたら、、、ノブラ一家が動く
争いを壊滅させる
、、
なんでもありの『箱』で
ノブラ一家は唯一の秩序だ。
"やりすぎたら『ノブラの死神』がくる"
っていうのは『箱』の奴らなら誰でも知ってる」
頷くバルカ、アルホ
「なんか
思ってたよりいい組織なような、、、」
「いい組織かは微妙だが、、
『箱』が崩壊しないのはノブラ一家のおかげではあるな」
「「、、」」
2人も同意する。
「じゃそのノブラ一家の人が
トランのところに来たって事は
サラフ地区で深刻な事が
起こってるって事だよね」
「ああ
よくわからんが
そうみたいだな」
「どうするの?」
「『箱』に行く
『ドン』に会ってくる」
「!!」
「アニキ!!」
驚愕する2人
「ドン?」
2人の表情に困惑するベルグ
「ああ
『箱の王』だ」