232 パル
「総隊長
冒険者アルホ殿をお連れしました。」
「ありがとう。
下がっていいよ」
「はっ!」
「クラン『箱』の冒険者アルホといいます。」
アルホはパルに頭を下げる。
ベルグ
や
ヤラク
ナハラサ
アルホは多くの強者と会ってきた
そんなアルホの本能が警鐘鳴らす
目の前の騎士は明らかに他の騎士と違う雰囲気をまとう。
緊張するアルホ
「今回は無理なお願いにこたえてくれて
ありがとう
北部を代表して感謝するよ」
「いえいえ!」
あわてるアルホ
「ははは
そんなに緊張しないでね」
緊張を和らげるように笑うパル
「はい?」
「これでも!
アルホ君に会えるのを北部の
誰よりも楽しみにしていたんだよ」
「そうなんですか?、、、」
騎士団と冒険者はそこまで仲がよくない。
なので
思っていたより歓迎されて驚くアルホ
「そりゃもちろん!
トランが作ったクランの数少ない冒険者の1人でベルグの愛弟子なんだから
」
「そんな!
アニキや師匠がすごいだけで
そんなたいした冒険者じゃ、、、」
あわてるアルホ
「ははは
謙虚だね」
「アニキや師匠に比べたら、、
自分はまだまだです。」
「ははは
冒険者の事詳しくない人だって知ってるよ
Aランク冒険者がどういう存在か
世界に星の数ほどいる冒険者の頂点
そう簡単に会える存在じゃない。」
「、、、」
「総隊長閣下は、、」
「パルでいいよ」
「、、、
パルさんはアニキや師匠と同期だったと
伺っています。」
「ははは
そうだよ。あの2人が同期だと大変だったよ」
パルは笑った。
つられて笑うアルホ