230 パルからの相談
「正確に言うとパルからの相談なんだけどね」
「パルからの?」
「そうそう」
「内容わ?」
「腕のいい冒険者を紹介してほしいんだって
今、北部では魔物が増加してるから」
「冒険者を紹介?
騎士団で対処できるだろ」
「騎士団は北部増員をしているけど、
魔物に対する練兵が全然間に合っていないらしい。訓練内容も何に手をつけていいかわからないって、
怪我人は増えるばかりで困ってるんだよ」
「それで冒険者の紹介か」
「そう!
冒険者に討伐依頼というより
その戦い方を学びたいってのが目的だね。
あと森での散策についてや魔物の知識についてかな、、、
いろいろ考えての事だと思う。」
「腕のいい冒険者か、、、」
「、、、」
トランはニヤリと笑う
「それはダメ!!」
ベルグがトランが何かいう前に
それを阻止する。
「おい!なんでだよ!
しかもまだ何も言ってないだろ!」
トランとベルグのやり取りを見守る。
アルホ達、、、
何が起こっているのかついて行けない。
「君が行くつもりでしょ!
当然、却下!」
「なんでだ!?」
「君みたいな危険な冒険者が
北部に行って大暴れしたら部隊は壊滅だよ」
「お前!大袈裟だぞ!」
「大袈裟じゃない!
それに騎士団は君の何を学べばいいんだ?」
ベルグは呆れて話す
「は?」
「訳のわからないほど広い気配察知に
身の危険を感じるほどの破壊魔法
見たことのない剣術
、、
どれ一つとして真似できない!」
「、、、」
言い返す事のできないトラン
全員同感のクラン『箱』