223 帰る
「トラン
ほんとに帰っちゃうの?」
悲しそうなサーネ
「ああ
この機会を逃したらいつになるか
わからないからな」
「、、、」
下を向き今にも泣きそうなサーネ
「また遊びにくるから
サーネそれまでに冒険できるようになっとけよ!」
トランは笑う
「ホント!?
ホントにまた来てくれるの??」
サーネは目を輝かせてトランの手を握る
「ああ
オレがウソ言った事あるか?」
自信に満ちたトランの表情
「、、、
、
けっこうあるよ」
真顔のサーネ
「ぶっ」
「ははは「はははは」」
吹き出し笑うトラン
つられて笑うサーネ
、
、
「私待ってるね」
「ああ」
、
、
二人の会話を見守るジンとハラ
公爵家の家臣達
ハラの部下達は後ろで控えている。
「んじゃいくわ」
「トランまたね
ありがとう」
サーネはトランにぎゅっと抱きつく
そして
ハラがトランの前に立つ
「トラン、、、」
、
口籠るハラ
、
「ははは
、
楽しかったなハラ
じゃあな」
トランはハラの頭をポンポンとする。
左手
ハラは思う。
剣術大会の時は右手だったと、、
ハラの知ってるトランの右手はもうない
「ああ」
ハラは
下を向き小さく頷く
何か言いたそうだが、
気にせず
トランは歩きだす
ベルグ達がまつ
ワイバーンの背にに向かって
、
、
トランは進む
真っ直ぐ
前を見て
「いいの?」
ベルグがトランに尋ねる。
「ああ」
ワイバーンに乗るトラン
、
ワイバーンを優しく撫でる
そして
「帰るぞ」
「「はい」」
、
「了解」
バッ
、
バッ
バ
ワイバーンが翼を広げ羽ばたく
強い風が
髪を乱す
草をなびかせる。
飛び立つトラン達
離れていくワイバーン
トランから見える
サーネ、ハラ達は小さくなっていく
、
サーネと初めて会った時を思い出す。
ハラと初めて戦った時を思い出す。
愉快に
笑うトラン
「トラン後ろ」
ベルグがトランに声をかける
トランは後ろを振り返る。
そこには
、
、
、
、
、
黒
黒
くろ
、
、
公爵家の家臣達
ハラの部下達が
上着、装備を脱ぎ始める。
そこに
黒い服が現れる。
全員が黒い服を着ている。
そしてハラ、サーネ、ジンも
ジンが叫ぶ
「全員!
公爵家、、いや
ヤハラマーン王国の英雄!!
トラン・ミキーラマスク殿に敬礼!」
、
、
その合図とともに
全員が敬礼をする。
、
、
「はは
最高だな」
ハラが叫ぶ
いっぱいに
「トラーーン!!」
「ありがとう!!」
「トランと一緒に戦えた事
私は誇りに思う!!」
「剣術大会に出てくれてありがとう」
「守ってくれて
、
戦ってくれて
、
、ありがとう」
響く声
落ちる涙
、
、
トランは
ミキーラマスクをかぶり
謎のポーズを決める
それを見て
呆れるベルグ
ハラの部下達、家臣達からは謎の拍手が沸き起こるが、なんの拍手かはわからない、、、
ハラは思い出す。
ヤハラマーン王国の古い伝説
『金の勇者と黒の悪魔』
おはようございます。
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しばらくお休みします。