206 第九章 砂煙と魔物
公爵家の庭で昼寝をするトラン
怪我はすっかり治り冒険者活動を再開していた。
病院の医師たちはあまりの回復力に驚愕する。
ただ眠っているだけなのにどんどん回復していくのである。
不思議なトラン
「、、、」
トランはうっすら目をあける。
異大陸にきて半年が経とうとしていた。
今では見慣れた景色がそこに見える。
トランは
仲間の事を考える。
、
、
⚫︎ベルグ
とてつもない人外剣士『生物兵器ベルグ』
トランは今だにベルグは人間ではないと
考えている。
神がかった剣技に反則級の身体能力
ベルグが本気で戦ったところを見たことがないトラン。
そもそもベルグの本気に耐えうる剣がこの世に存在しない。いや、、、一振りは、、、。
⚫︎アルホ
真面目でしっかり者
ひたむきに努力を続ける冒険者
ベルグに剣を師事してから
急激に伸びたなとトランは思う。
頭を使った戦い方が上手い、ベルグに教わった事を着実に身につけていっている。
剣技だけなら『箱』でベルグ、トランに次ぐ実力だ。独自の能力も開花し始めて
今後まだまだ伸びるなと思うトラン
⚫︎バルカ
おっちょこちょいで甘えん坊。
超感覚派バルカ
戦闘に関してはなんだかんだで
なんでもできる。一撃の火力は『箱』でも
トップクラス。
バルカは難しい事は考えない!とにかく全力!
よく依頼の魔物を跡形もなく吹き飛ばしアルホに怒られる。好きな物は肉で、苦手な物は、、、怒ったアリサだ。
⚫︎アラグ
トランを師匠と慕う少しバカな勇者
人族最強の戦闘能力を有しているが、
未だ謎が多い。トランに一瞬で敗北した過去がある。アラグはあれから、トランやアルホ、バルカと依頼や冒険に出かけている。冒険者としての能力は急速に伸びている。しかし、、、
一応アラグは騎士学生だ。進路はどうするんだろう。ベルグは近い将来『王の剣』になるだろうと予想している。アラグを推薦することができる立場にいるベルグ。
トランは景色を眺める。
(あいつら元気かな?)
「、、、」
見慣れた景色の遥か向こうに
見慣れない物が
、
、
、
遥か山の向こうに砂煙が上がっていた。
「、、、」