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眠る少年トラン  作者: たみ
205/345

205 サーネの黒い服



「トランみて!

じゃーん!」


手を広げて服を見せるサーネ

サーネは黒い服を着ている。


「おー!

似合ってるじゃん!」

前回の経験を活かすトラン



「やったやった!!」

サーネはぴょんぴょん跳ねて喜ぶ



「ははは」

トランは笑う




「サーネ・ミキーラマスク参上!!」

サーネは謎のポーズをきめる。




「おっ!

サーネかっけーぞ」

おだてるトラン



「とう!」

サーネはトランに飛びつきながら抱きつく



トランは

やられたー

など叫んで遊んでいる。




同席していたハラは2人をみて微笑む。






「サーネ

ポーズはこうだ!こう!」

トランはキメポーズの指導をする。



「こう?」

真面目に指導を受けるサーネ



「おっ!サーネ!

筋がいいぞ!

もう少し肘をあげるんだ!」


トランは熱心にどうでもいい

キメポーズを教える。





「トラン!サーネ様に変なことを

教えるな!

まったく!」

すかさず指導を妨害するハラ



まったく気にしないトラン



「そういや

サーネ!なんで黒い服着てるんだ?」

やっと気づくトラン





「あ!トランすごい!

気づいた!」

サーネが喜ぶ

気づいただけで褒められるトラン

複雑な眼差しのハラ




「黒は人気ないんじゃなかったけ?」




「そうなんだけどね!

最近!

すっっっー〜ごく

人気が出てきてるの!」

サーネが大きな瞳をぱちぱちさせている。






「はっはっはっ!

ついにオレの時代がきたか!!」


冗談を言い

楽しそうに笑うトランだが、、、





「そうなの!トラン!


トランが大会にでてから

王都で黒い服が大変なんの!」


サーネの言う事は本当だった。

それだけインマヤとトランの戦いは

王国民にとって衝撃的なものだった。


伝説の決勝としてヤハラマーン王国で語り継がれるこになる。


トランのモチーフの黒は

大ブームを起こしていた。



そんなことになってるとは知らないトラン。

事実、トランの時代が来ていた。



「えっ

、、

まじ?」




「「まじ!」」

サーネとハラの声がかぶる。










サーネがトランの耳元で


「(ハラもね

黒い服買ってたよ!ひみつね)」



トランはそれを聞き

ニヤリと笑いハラをみる。




「ん!?

サーネ様!トランに何を言ったのですか!?」




「ひみつー!」

サーネが笑顔で答える。



「ひみつー!」

トランが謎のポーズを決めて続く

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