16 決着
16 決着
(、、、ン、、、て)
女の子の声が頭に響く。
何を言ってるか聞き取れない。
(誰?)
(、、、ラン、、、きて)
(聞こえない)
(、、ラン、、きて!)
(トラン起きて!)
トランは目を覚ます。
目の前に魔物の口が迫る!!
ベルグの声が聞こえるが何を言ってるか聞き取れない。
「ト、〜〜ラ〜〜あ〜」
時が止まる。
トランは魔物の口に自らの手を突き込む。
、、、
ガ!!
「ファイヤー!!!」
谷底に魔物を吹き飛ばしたときの、極小ファイヤーが発動する。
ドッッッカカーーーン!!!
凄まじい爆発が起きる。
トランと魔物は爆発の光の中に消える。
ベルグはあまりの光に目を閉じる。
、、、、
爆発が収まりベルグは辺りを確認する。
「トラン!!」
「トラァーン!!」
魔物はバラバラに吹き飛んでいた。
「!!」
トランを発見する。
「トラン」
かけよるベルグ。
「う、、、」
トランはかろうじて生きていたが、右腕は無く他の手足は至る方向に曲がっていた。
「、、、勝ったぜ」
トランが小さい声でいう
「ああ、、、勝ったね」
「疲れたな」
「帰ろうトラン。帰ってゆっくり休もう。」
「ベル、、グ」
この時初めてトランはベルグの名前を呼ぶ。
「なんだい」
ベルグは優しい笑顔で聞き返す。
「オレは、、もうダメだ」
「、、、、。
トラン、、、何を言ってるかわからないよ」
ベルグは気付いていた。
「一人で、、帰れ」
「いやだ!!」
ベルグは泣いていた。
「ベルグ」
「いやだ!!魔法を教えてくれるって約束したじゃないか」
「、、、すまん」
「いやだ!」
、、
、
、
、
、
「!!」
二人は突然青い光に包まれた。