145 幕間4 青年と部隊長
145 幕間4 青年と部隊長
剣を振る青年
ふっ
ふっ
ふっ
いつも青年はここで剣を振る。
いつもの光景だ、
いつものはずなのに
剣は重い
体には力が入らない。
なんとかしたいが
なんともならない。
自分のやるべき事
本文をまっとうする。
目の前のことに集中しなければと
思うが、なかなか難しい。
「なにかあった?」
その時、後ろから声がする。
そこには部隊長がいた。
「あっ!部隊長!
お疲れ様です!」
姿勢を正し頭を下げる青年
「なんかあった?
元気ないでしょ?」
部隊長の追求はやまない
「いや、、、
、、、
昨日、ふられました。」
青年は言う。
「えっ!誰に」
驚く部隊長
「あの人です。」
「えっ!
、、、あの人の事
好きだったんだ。」
「はい。」
青年は真っ直ぐ言う。
「ご飯食べに行ったり、
武器屋行ったり、
仲良かったもんね」
「、、、
部隊長、、、
それ以上はキツいっす」
青年は下を向く
「あっ!
ごめんごめん
そんなつもりじゃなかったんだけど」
「わかってます
大丈夫っす」
今にも倒れそうな青年
「ほんとに大丈夫?」
心配する部隊長
「正直、辛いです。
でも、
ふられることはわかってました。
なんとなく」
「ふられるってわかってて告白したんだ。」
「はい」
「どうして?」
「逃げたくなかったっす。」
青年は真っ直ぐ部隊長の目を見る。
「君はホントに、、、」