128 使者
アリサはギルドの客室にいた。
ギルドマスターも同席している。
室は緊張感に包まれている。
ただごとではない雰囲気。
室には中央に巨大なテーブルがある。
そこには
3人の男が腰掛けていた。
中央の男がリーダー格のように見える。
3人の身なり、体格、雰囲気から只者でない事がわかる。
その向かいにはギルドマスター、アリサが座る。
「、、、」
緊張するアリサ
「遅い」
端に座る男がつぶやく。
「まぁまぁ
もう少し待ちましょう。
向こうにも予定があるしね。
いきなり来たのは我々だし」
リーダー格の男が取り巻きを鎮める。
「、、、」
緊張がいっそう強まる。
(トランさんお願い!来て!)
その時
コンコン
ドアがノックされる。
「トラン様をお連れしました。」
ギルド職員の声
ドアが開く
「よっ!アリサ
ヤバいらしいから来てやったぞ」
トランが気の抜けたトーンで話す。
緊張が一瞬ほぐれる。
「トランさん!!
来てくれたんですね!!
ありがとうございます!」
アリサは心底感謝していた。
トランが来ないという事も考えていたからだ。
「で、なんのようだ?」
トランは椅子にどかっと座り全員を見渡す。
「私が無理にお願いしたんだよ。
いきなり呼び出す形になりすまない。」
「おお!アンタは、、、」
そこには『赤獅子の牙』副クラン長のナハラサがいた。