117 ベルグとアラグ
「、、、」
複雑な表情のアラグ
「約束通り剣を教えないとだね」
優しく話しかけるベルグ。
「ベルグ様、、、
あの方のお名前を教えていただけないでしょうか?」
「、、、」
ベルグはアラグの目を見る。
真剣な目だ。
「彼はトラン
Aランク冒険者で
クラン「箱」のクラン長だよ。」
「トラン様、、、
あの有名な「箱」の」
何かを考えるアラグ
「トランの剣はどうだった?」
「とても楽しく優しい剣でした。
、、、
トラン様は
私が今まで戦った中で1番強い方です。。」
「ははは
トランは面白いよね」
笑うベルグ。
「トラン様は本当にベルグ様の弟子なのでしょうか?!トラン様の剣からはまったくベルグ様の剣を感じませんでした。」
「トランが僕から剣を学ぶという事は、
僕の剣を真似する事じゃないみたいだね。」
「、、、なるほど」
アラグは自分の剣を見つめる。
「それに
トランは弟子じゃない友達だよ。
たしかに剣は今でも教えるけど、
弟子っていうのは大袈裟かな
僕もトランから魔法を教えてもらうし
君をからかったんだよ。」
「トラン様は魔法も得意なんですか!?」
「魔法のが得意だと思うよ。
トランの使う魔法は誰も使えないような
魔法ばっかりだけどね。」
「、、、」
「ベルグ様、、、
私は本当に勝ったんでしょうか??
何故!トラン様はあの状況で負けを認めたのでしょうか?」
「相手が負けを認めたら
それは君の勝ちじゃないかな?
と僕は思うけどね。」
「、、、」
「僕が思うに
トランは君の戦闘能力を計りたかったんだよ。」
「あの短い打ち合いで計れたんですか??」
「みたいだね。」
「期待外れだったんですか?
私は、、、」
気を落とすアラグ
「いや
最高の評価だと思うよ。」
「じゃあ何故!?
最後まで戦ってくれなかったんでしょうか?」
「ははは
何故だろうね。」
ベルグは優しく笑った。
春休みが終わってしまいました。
しばらくお休みします。
また時間ができましたら、
復活します。