107 七王
「「七王」とは冒険者の頂点に君臨している、
七人の冒険者を指す呼び名です。
実力、実績共に他のAランク冒険者とは別格の存在です。区別できるように冒険者の間で「七王」と呼ばれるようになりました。」
アリサがいう。
「この七人は一人を除いて全員が五大クランに所属しています。
そして現在、その六人が絶妙なパワーバランスを保っています。バランスが崩れたらいつ争いが起こるかわかりません。」
「おお!!なんか面白そうだな!」
明らかにテンションが上がるトラン。
「全然面白くないです!!」
怒るアリサ!!
「そいつらと
ベルグが冒険者になるのに関係あんのか??」
「あります!
ベルグ様の武力は「七王」に匹敵すると思います。また、人気、知名度などを考えると「七王」以上の影響力があります。
そのベルグ様が一クランに入ったとなると五大クランは黙ってません。」
「同盟を持ちかけてくる五大クランもあると考えられますが、
武力で傘下に加えようとするか、
5大クラン同士で手を組み排除しようとする事も考えられます。」
「、、、争いですね。」
アルホが呟く。
「はい。それもとても大きな争いです。
5大クラン全体を巻き込むほどに、、、。」
「しょうもないなー
こんな弱小クランにカリカリしやがって」
トランは伸びをしながら言う。
「トランさん!本気で言ってますか?
、、、
残念ながらクラン「箱」の世間評価は弱小クランではありません。
クラン構成員は3人と言う奇妙なクランですが、全員がAランク以上の実力を持つという超先鋭クランなんです。」
トラン、アルホ、バルカはAランクになっていた。
アルホ、バルカは「古代種襲来」の件で、Aランクに、
トランはフラキータ
で討伐した大量のA級魔物の素材をギルドに納品しており、
その功績からAランクになっていた。
「ふーん」
ピンときてないトラン
「トランさんは知らないと思いますが、
Aランクの冒険者と言うのはとても貴重で希少な存在です。
5大クラン以外でAランクの冒険者が所属しているクランは「星の雫」「青い地図」「黄蛇」この三つのクランしかありません。
「箱」を除いてですが、、、。
」
アリサが説明する。
「アッ!その3クラン全部聞いた事あるぞ」
バルカが叫ぶ。
うるさいとアルホが叩く。