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晴天  作者: よた
番外編
33/33

ビリーの夢


 鉄と煉瓦れんがの街。


 大通りには雪が積もっている。


 敷かれた雪を辻馬車が通り抜ける。


 ビリーはそれを窓から眺め、ぼんやりとしていた。


 それにしてもお腹が空いた。


 もうすぐ夕飯の時間だった。

 

 姉のミーシャがサツマイモを切って、母親の手伝いをしていた。


 今日の夕ご飯はカレーライスだった。


 サツマイモなんていれるのはうちだけだとビリーは思った。


 うちのカレーはただでさえ甘口なのに、サツマイモのせいでもっと甘くなってしまうのだ。


 サツマイモ入りのカレーライスは、別に嫌いじゃないけど大好きというわけでもない。


 姉はカレーライスを作りながら変な歌を歌っている。


 ビリーは目を細め、姉にむけて冷たい視線をおくり、首を横に振った。


 しかし、そのあとも姉は構わず変な歌を歌い続けるのであった。


 家には温かい薪ストーブがあったけど、窓の近くは少し冷えた。


 ビリーはベッドから引っ張り出してきた毛布にくるまって、飽きもせず窓の外を眺めていた。


 父さんはまだ帰ってこなかった。


 でも、もうすぐ帰ってくる。


 ビリーは父さんが帰ってくるのをまっているのだ。


 ビリーは今、とても幸せだった。


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