サンバ目覚める!?
「ただいま〜、おばあちゃん」
「おや、早かったねぇ」
「えへへ〜♪
で、これが『知恵と勇気の源』なの?」
マリンバは白い玉をマンボウ婆さんの前に差し出しました。
そしてマンボウ婆さんは文献らしき分厚い本を取り出してきました。
すると……
「うむ、間違いない!
確かに文献の通り『知恵と勇気の源』じゃ」
「やったーーー!!」
とマリンバは歓喜の声を上げました。
「ねぇ、ねぇ、これをどうやって使うの?」
「文献によるとじゃな……
『ああして、こうして、そう使え!』
と、書いておる」
「ああして、こうして、そう使うのね☆
ありがとう!おばあちゃん」
そう言うとマリンバは早速、サンバの所へと向かったのでした。
「やれやれ、相変わらず落ち着きの無い子じゃ」
そう呟きながらマンボウ婆さんはマリンバを見送るのでした。
そして、そのマンボウ婆さんの後ろでは、分厚い文献の書が静かにパラリと一枚捲られ、
そこには、こう書かれていました。
『知恵と勇気の源を身に付けし者
幻のマラカスを探す試練を与えん』
そうとは知らずマリンバは……
「これで、やっとサンバを立派なマンボウにする事が出来るわ♪」
と、喜びに満ち溢れるマリンバでした。
しかし、その時!
二匹のマンボウがマリンバの前に立ち塞がりました。
「あっ! あなた達は!!」
お城の傭兵のマンボウでした。
「姫! お城にお戻り下さい」
「ボンゴ国王が心配なさっております」
どうやら傭兵達はマリンバをお城に連れ戻しに来た様です。
「どうして私が王女だとバレたのかしら?」
「そのティアラが何よりの証拠です」
マリンバの頭の上にはティアラが乗っていました。
「しまったぁ〜!
城を抜け出す時、取るのを忘れてたぁ〜」
「ささ、お城にお戻り下さい」
傭兵達がマリンバを捕まえようとした時、
とっさにマリンバは……
「あっ!! あんな所にタコにそっくりなイカが居る!!」
と言って傭兵達の注意をそらして、その隙に逃げ出しました。
「あっ! 姫っ!!」
逃げるマリンバに気付き追いかける傭兵達。
「んもー、
せっかくサンバの所に行こうとしてたのに!」
マンボウの国の中を所狭しと逃げ回るマリンバ。
それを追いかける傭兵達。
そして、いつの間にか傭兵達の数が増え、長い行列を作っていました。
「姫ーーーっ!!」
「んもー!
しつこいんだからぁ〜!!」
とっさにマリンバは海草が茂っている所に隠れました。
そして傭兵達はマリンバの隠れている海草の前を通り過ぎて行ってしまいました。
傭兵達が通り過ぎ、安全になったのを確認するとマリンバは海草から出てきました。
「ふう〜……
やっと撒いたみたいね♪」
そしてマリンバがサンバの所に向かおうとした時、
不意に後ろから声がしました。
「やっと見つけましたぞ、姫!」
「ぎくぅ!!
そ、その声は……」
後ろを振り返ると、そこには執事の「爺」が居ました。
「爺!?」
「姫、お城にお戻り下さい。
ボンゴ国王が心配なさっております」
「もう少ししたら帰るから……」
「いけません!
一刻も早くお城にお戻り下さい」
「あっ!! あんな所にタコにそっくりなイカが居る!!」
「その手には引っ掛かりませんぞ。
ここはマンボウの国、マンボウ以外の魚は居りませぬ」
「う……
さすがは爺、手強いわね……」
「ささ、お遊びはこれ位にして早くお城にお戻り下さい」
そして、遂にマリンバは爺に捕まってしまいました。
「だから、もう少ししたら帰るんだってば!」
「我がまま言わずに早くお城にお戻り下さい」
その時、「知恵と勇気の源」が眩いばかりの光を発しました。
爺は、その光をまともに見てしまった為、目が眩みました。
「今の内だわ!」
と、マリンバは爺から逃れる事が出来ました。
やっとのおもいでマリンバはサンバの所に来れました。
「やっとサンバの所に来れたぁ〜
さて、邪魔が入らない内に……
確か、『ああして、こうして、そう使う』んだっけ」
マリンバは「知恵と勇気の源」をサンバに向かって、
ああして、こうして、そう使いました。
すると「知恵と勇気の源」はサンバの体の中に吸い込まれる様に入って行きました。
そしてサンバの体が光ったかと思うと直ぐに光は納まりました。
「? ? ?
別に変わった所は何も見当たらないけど?」
とマリンバはサンバをまじまじと見ました。
するとマリンバは……
「ねえ、私はマリンバよ。
分かる?」
と、話しかけてみました。
すると……
「やあ、マリンバ。」
「!!!
サンバが喋ったぁ〜!?」
それはマリンバが初めて聞くサンバの声でした。




