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鬼ごっこ  作者: ソエチー
セラタ編
3/5

準備時間 -2-

――ぴんぽんぱんぽ~ん


天井付近に取り付けられたスピーカーから、間の抜けた音色が聞こえてきた。


間髪入れずに、機械的な音声が続けて流れてくる。


――鬼ごっこ運営事務局からの、お知らせです


――これより、ゲーム開始を宣言いたします


――ただいまから、1時間の準備時間を設けます


――皆様、思い思い、追いかけ合ってください


――以上、鬼ごっこ運営事務局からのお知らせでした


――ぴんぽんぱんぽ~ん


再び、スピーカーから間の抜けた音色が聞こえてくるのと同時に、 《がちゃり》 と、扉の近くで鍵の回る音がした。


ヒィーっという、叫び声が後ろから聞こえてくる。


ドアが数センチほど開くと、廊下から、ヒヤリと冷たい風が吹き込んできた。


恐怖でみぞおちのところがドキドキする。


俺 「(なにが起こった?)」


突然の出来事に混乱する。教室内のざわめきが煩い。


女の声が近くで聞こえてすぐに、現実に引き戻された。


「世良田くん。落ち着いて聞いて欲しいの。」


いつの間にか、近くに来ていた富士が、落ち着き払った様子で話しかけてきた。


富士 「今なら、誘拐犯を捕まえられるかもしれないわ。」


戦慄が走る。正気を疑われかねない提案だ。


扉の鍵を開ける為に、誘拐犯が近づいてきた。確かに、今が捕まえるチャンスなのかもしれない。


だが、恐ろしい。短時間で、この発想に至った、富士の思考回路がとても恐ろしい。

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