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捨て雪  作者: 苺恋乳
雪奈の日常
6/13

夜ご飯

肉じゃがが食べたい。

ドアを開けて入ってきたお父さんは笑っていませんでした。


パッと見でもわかるほど不機嫌な顔。


そんな時でも私は笑顔で「おかえりなさい」と言います。


するとお父さんはだいたい「俺がこんな疲れて帰ってきてんのにヘラヘラと笑いやがって」と言って私を殴ります。




今日の一発目。




寝るまでにあと何回殴られるのでしょうか。




もしかしたら、寝られないかも知れません。




お母さんはキッチンから出てきて、殴られて倒れている私を立ち上がらせながら、ぎこちない笑顔で「おかえりなさい・・・」と言いました。


お父さんは「そんなやつ助けなくてもいい」と私に聞こえるように大きな声で言いました。


お父さんはお母さんが笑顔で「おかえりなさい」を言っても怒らないし殴りません。でも、私が笑顔で「おかえりなさい」を言うと怒るし殴ります。


私はいつもその理由を考えます。


なんとなく、理由はわかるのですが、それを確かめる方法を私は知りません。それに、理由を知りたくありません。



お父さんはもう自分の席に座ってご飯を食べ始めていました。


「雪奈、ご飯食べよう」


と、お母さんが私の手を握ってそう言ってくれました。

私は小さく頷きます。


私がご飯を食べようと思って、いつもの席に座って「いただきます」を言って箸をとったのですが、あれおかしいな箸がない。


「お前の飯はなくていい」


お父さんは意地の悪い顔をして私を見ながらそう言いました。

でも、箸がどこにあるかはすぐにわかりました。ゴミ箱の中です。

お母さんが静かにゴミ箱から取り出して洗ってから渡してくれました。


お父さんは小さく舌打ちをしてそのままご飯を食べ続けました。


今日学校であった事を話そうと思っておやつの時からずっとどうやって話すか考えていたのに、もう話す事はできません。

お父さんはお母さんに対してはとても優しいのに私にはとてもきつく当たります。


でも、私は抵抗も反抗もしてはいけないのでただ耐えるだけです。

お母さんはお父さんを止めてくれますが、女の人の力が男の人にかなうわけありません。

ここまでお読み下さりありがとうございました。


私は夜ご飯はない日がよくあります。


まぁ、寝てしまって食べるの忘れて朝が来る。みたいな感じなんですが。

お腹空いたら寝ます。でも痩せない。なぜ。

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