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捨て雪  作者: 苺恋乳
雪奈の日常
2/13

おかえりお父さん

チョコレートは何味がお好きですか

ドアを開ける音がする。


ただいまー とお父さんの声が家の中に響く。


お母さんが優しい綺麗な声で おかえり と言う。


私はゆっくり扉を開けて自分の部屋から出て、階段を下りて一階へ行く。

そして、リビングの扉の前で1度深呼吸をする。今日のお父さんは笑っているかな。笑っていて欲しいな。蹴ったり殴られたりするのは何回やられても慣れない。




覚悟を決めて扉を開け おかえり と笑顔で言う。




すると、 ただいま と声が返ってきた。良かった今日のお父さんは笑ってる。




お父さんは機嫌が悪いと私を乱暴に扱うけど、普段は普通に接してくれる。私はその時のお父さんはとても好きです。




大好きなお母さんが作った夜ご飯を家族三人で食べる。


今日はお父さんが笑顔の日だから、とても楽しいご飯の時間。




明日も明後日も明明後日も、これから先ずっとずっとそうだったら良いんだけど、お父さんも毎日笑顔なわけじゃない。だから、それは私のお願い事。




「そう言えば、これ。お前好きだろ?」




お父さんはそう言って私にお菓子をくれました。

くれたのは、赤いパッケージの12粒入りのチョコレート。


お父さんは私がブラックチョコレートとホワイトチョコレートが苦手なのを知っています。だから、いつもミルクチョコレートを買ってきてくれます。


でも、そんな時でもお父さんは私の名前を呼んでくれません。

理由を聞いても教えてくれないのです。




今日はお父さんとお風呂に入ります。

笑顔の日は 一緒に入るか? と聞いてくれるのです。そう聞いてくれたら、私はもちろん迷うことなく頷きます。


お風呂の中ではお父さんはお仕事の話や、お父さんの通っていた学校の話などをしてくれます。

私は自分の知らない世界を知れるのでその時間が大好きです。



お風呂から出るとお母さんが髪の毛を乾かしてくれます。

自分で言うのもなんですが、腰くらいまで伸びる私の髪の毛は、結構サラサラで綺麗だと思います。


髪の毛を乾かしてもらって、しばらく3人でテレビを見て、私は九時には眠くなってしまうので布団に入ります。


下の階からはお父さんとお母さんが楽しそうに話す声が聞こえてきます。私もいつか大きくなって夜遅くまで起きていられるようになったらそこの中に混ざりたいと思っています。

ここまでお読み下さりありがとうございます。



ちなみに私はホワイトチョコレート嫌いです。

ブラックチョコレートは最近食べられるようになりました。ミルクチョコレートが一番好きです。


あと、私のお父様はよく、焼きプリンを買ってきてくれます。夜中に。

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