ヤンデレの逆襲
「今度こそうちのパーティーにいりゃてにゃるぞ…」
酔いがまわって真っ赤になったゼクティアさんが千鳥足で帰っていく。
彼女なら1人平気だろう、手を出すような奴には御愁傷様としか言えない。
あぁ、めんどくさい人に目をつけられたな…
かなり時間も過ぎてしまった、もう帰ろう僕も。
「…痛いっ!!何だ…」
うなじを擦る。細く鋭い針が刺さっている。
(……針っ??)
急に脳みそがぐちゃぐちゃになる。足に力が入らない。
「……ふにゃぁっ…意識が。」
倒れた僕の上に気配を感じたが、もう無理……
首筋が生暖かい、くすぐったいな……
薄っらとした視界でその感覚の原因を探る。
「んふふっ…起きちゃった、ノイ君?」
聞きなれた声だ、なんだこれ。なんなんだ?
「……ジーニャ…さん?…って、動けない!え!!なにこの状況!?」
両手足は縛られている、しかも体が痺れて身動きひとつ出来ない。
「君が悪いんだよ、他に女なんて作るから。お仕置きしないと…」
上着を脱がされる、胸板にそう細く白い指がくすぐったい。
「何してるんですか!!ここどこ!?今日おかしいですよジーニャさんt!」
「ここは君の家だよ、ごめんね本当はもっと自然にしたかったんだけど君が全部悪いんだから…私以外の女と……」
か、完全にいつもと違う。あの明るいジーニャさんからは想像できない。恐いの一言に尽きる。目が目が死んでる。
「で、でも僕たち恋人同士でもないし…元のジーニャさんに戻ってください!!」
胸板を舐めあげられる、ゾクゾクとした感覚が僕を襲う。
「ひっ!!」情けない声が漏れてしまう。
「その内そうなる予定だったのに……どこの馬の骨ともわからない女に先を越されるなんて…もっと早く押し倒しておくんだったわ。」
ブツブツ言ってる。好きな人との夜、この上なく嬉しい状況なのに恐いと言う感情しか湧かない!
「ちょっと、ジーニャさんやめっ!…ひゃっ!!」
首筋を吸われる。ジーニャさんの瞳には高揚と狂喜が宿っている。
「可愛いなノイ君……ふふっ」
(犯される犯される犯されるっっ!!!!)
ジーニャさんが僕のズボンに手をかけた瞬間。
「た、だいまーっ!!」
ドアが勢いよく開く、真夜中なのにテンションが異常に高い。
「み、ミナしゃんっ!!」
泣きそうな声で助けを乞う。
「そう……貴女ね、ノイ君にたかる糞虫は……」
ぬっと起き上がるジーニャさん。今ここであの二人が激突したら家が半壊じゃすまないぞ!
「ど、どうする?僕っ…」
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