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<その人―いわく、灯台下暗死>
次に飛ばされた場所は、見覚えのあるCP室だった。
しかし、これまた誰もいない。
しかし外からは、声が聞こえる。
どうやら、体育の時間のようだ。
・・・まずい。ここは授業、または部活中じゃないと入れないということになっている。
このままじゃ誰か来てしまう。
早速出ようと、思って鍵に手をかける。
・・・ふと、あの悪夢が蘇った。
『開かない鍵』。
俺は後先考えずに開けた。
・・・やっぱり人形の久月は俺を見捨ててしまったようだ。
開かない。ということは、この中にあるはずだ。
俺はそっと期待をこめて、ありそうな棚を探してみた。