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<異矢刺之喪離>
「これだけ?たった4個?」
「あぁ、それだけだ。」
「それでポケットがパンパンになったなんて・・・なんか入れてたでしょ?」
「何も入れてねぇよ!その小箱、小箱とか言ってる割には大きいんだよ!」
「そしたらこの<異矢刺之喪離>に何回も来るじゃん。」
「字っ!字ぃぃ!恐怖っ!どこから矢が飛んで来るんだよ!」
「えっ。なんのこと?」
「まぁ、いいや。それより何でここに来てほしくないの?」
「えっ、だって、めんどくさいからに決まっている!」
「でも、さっき『暇~』とかいってなかった?」
「暇なのは暇なんだけど、仕事するのはそれはそれで・・・面倒なのだよ!」
「威張る意味がわからん!」
そして鍵を集めるとたくさん・・・30個くらいの鍵穴のうちの4個に差し込んだ。
・・・って、そんなに鍵あるのかよ!
これから多忙な毎日を過ごすとなると、落胆した。
「大丈夫。これ開けば夢から覚めるから。」
「夢ってこと言っていいのか?」
「問題ないよん。」
そして別れを告げ|(強制的に)俺は吐き気がしないワープによって、次の世界へ旅立った。