表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小学生男子だった僕、悪役令嬢の取り巻きに転生したのに、舞踏会で料理を食べてただけで王子様に選ばれました  作者: 奈香乃屋載叶(東都新宮)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

107/108

第107話 学院祭準備3

「じゃあ、夕食ゆうしょくでね」


「うん」


 ボクは寄宿舎きしゅくしゃへ戻ってロランスと別れ、部屋へと一旦戻った。

 本当、決まらなかったな。

 明日あしたとかは決まるのかな。

 そして夕ご飯までしばらく部屋で休んでいた時。

 ドアをノックする音が。


「はい」


 開けてみると、ゼナイド様が立っていた。


「えっ、ゼナイド様……!?」


 ロランスも取り巻きもいなかった。ゼナイド様一人で。

 どうしてこんなタイミングで。

 びっくりしながらも、部屋に案内する。


失礼しつれいするわ」


「うん……」


 ゼナイド様が入ってくるのって、初めてかな。

 だから緊張して、とりあえず椅子いすすすめた。


「ねえ、先程さきほどの話し合い、どう思ったのかしら?」


 話題はそれだった。

 扇子せんす半開はんびらきにして、ボクと話していく。

 学院祭がくいんさいの準備。


「え……決まらなかった、です」


「ええ」


 ゼナイド様はそううなづいただけで、否定ひてい肯定こうていもしていない。


「だけど」


 一拍いっぱく


「”何が出来ないか”は、だいぶ見えましたわね」


 音楽系は被って、展示は地味じみ

 派手はでさと実務じつむ衝突しょうとつする。


「それって……良い事なんでしょうか」


「ええ」


 ボクがおそる恐る訊くと、ゼナイド様は即答そくとうした。


「最初に決まらない時ほど、後でゆがみにくいのよ」


「……え?」


 一瞬いっしゅん、ボクは分からなかった。


無理むりにまとめると、誰かが無理をするの」


 でもゼナイド様が補足ほそくした。


「ボク、何か案を出した方が、良いでしょうか」


 思わず、ボクはいてしまった。

 するとゼナイド様は、首を横にった。


「いいえ。今日は、まだ早いわ」


「今日は?」


「ええ」


 いつかは、ボクも案を出さないといけないんだ。

 むずかしいかもしれないけれど。


「ロランスは、空気くうきを読む人よ」


 唐突とうとつだった。


「アデリナ嬢は、責任せきにんかかえすぎる」


「…………」


「ブランカ嬢は、アデリナ嬢を守ろうとする」


 それぞれ説明をしていた。


「だからこそ、貴方あなたあいだに立てるのよ」


 評価じゃない。

 役割の指摘だった。


「ボクが?」


「ええ」


 ゼナイド様は、それ以上は説明しなかった。


「次の話し合いでは」


 一拍いっぱく


「”決めなくてもいい部分”を、先に決めるといでしょう」


「それって?」


「後で決める事を決める、という意味ですわ」


 言葉は難しかった。

 でも、今決めないといけないものを減らすという事かな。


「さてと、そろそろ夕食ですわね」


「うん」


「では。夕食か明日あす学院がくいんでね」


「お疲れ様です」


 ゼナイド様は扇子せんすを閉じて出ていった。


助言じょげん……だったのかな)


 命令めいれいでもない。

 作戦さくせんでもない。

 でも。


(命令されなかったのに、うごき方だけ教えられた)


 頭の中が、少し整理せいりされた。


(後で決めることを、決める)


 不思議だけれども、悪くない気がした。

 そして夕食の時。

 食堂しょくどうへ降りていって、夕ご飯を食べていく。

 やがてロランスが隣に座った。

 一緒となりに食べていく。


「ね」


 少ししたタイミングで、ロランスが話しかけた。


「どうしたの?」


「ゼナイド様がポラリスさんの部屋のほうに向かっていたけれど、来ていたの?」


「うん」


 見ていたんだ。


「たまたま見ただけだよ。ねえ、ゼナイド様と何か話をしたの?」


「うん。急がなくていいって」


 簡単に話した内容をつたえる。

 するとロランスは少し笑った。


「それ、一番助かるやつだね」


「うん。そうかもしれない」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ