二章 おまけ
── 『せんりつのケーキ』 ──
詩…詩音/副店長
少…少年
歌…歌音
音…音恋/店長
希…夢野 希
叶…夢野 叶
嬢…嬢ちゃん/新人
青…青年
音「ただいま~♪ いや~、人数多いと仕事が捗って依頼もサクサクこなせるね♪」
希「ただいまー」
叶「ただいま、戻りました」
少「おなじく、ただいま、戻りました」
青「戻りました」
詩「おう、五人ともお帰り。ちょうどいいタイミングだ。ついさっきカフェ用のケーキと一緒に注文したケーキも届いたぞ」
少「本当ですか?!」
詩「おうよ。そうだ! もうすぐ昼だし、みんなで昼食休憩にしないか?」
音「それ、いいね♪ そうしましょう♪」
希「賛成~♪」
叶「ボクも♪」
少「はい♪」
青「はい」
詩「んじゃ、妹が昼飯の用意をしてくれているから、いくか♪」
五人「おー♪」
歌「あ、お兄ちゃんにみんな。ジャストタイミングだよ♪ いま、昼ご飯の用意ができたんだ」
詩「そうか。じゃあ、さっそく頂くとするか──と、その前に、嬢ちゃんはどうした?」
歌「……それなんだけど、新人さん、書類整理が一段落してから食べるから、あとでいいって」
詩「……そうか、わかった」
音「それじゃ、みんな席に着いた? では、手を合わせて──」
七人「いただきます」
希「ふいぃ~♪ こうして、たまに歌音ちゃんのお昼ご飯をご馳走になるけど、ホント歌音ちゃんが作った食事は箸が止まらないわね♪」
叶「うんうん」
歌「口にあってなによりです♪」
詩「オレも料理も自慢できる妹をもって、誇りに思うぞ」
歌「もう、お兄ちゃんったら……恥ずかしいよ♪」
音「はいはい、兄妹仲睦まじいのはわかったから、食後のデザートにしましょう」
詩「まったく、音恋はせっかちだな。ほれ」
少「うわ~♪ 待ってました~……って、あれ? こっちのケーキは?」
詩「ああ、そのケーキは今度売り出す新作らしいんだが、身内以外の感想も欲しいからって試食を頼まれたんだ」
少「そうなんですか~♪ それじゃ、さっそく一口──」
──パクッ。
少「ン? ンン? ンーーー!?」
詩「どうした、少年?」
少「詩音さん、この新作のケーキ、スゴいですよ!!」
詩「おいおい、少年、いくら美味かったからって少し興奮しすぎだろう?」
少「そんなことないです! 詩音さんも食べてみればわかります!」
詩「そうか? どれ──」
──パクッ。
詩「なっ──!? こ、これは!!!? 口の中に入ると同時に広がる芳しさとクリームの甘さ、さらに……────……まるで、味が曲を奏でているようだ! まさに、オーケストラなケーキ!!」
希「確かに、このケーキ美味しくて感じる味がなめらかに変わっていって面白いけど──」
叶「うん、うん」
音「──詩音くんのは、さすがにオーバーリアクションだよね……」
青「うーん、確かに何かリアクションをしたくなるような味ではあるが……実際にリアクションするのは……」
歌「わたしは、さっきとは逆の意味で恥ずかしいよ」
少「みんなはこのケーキを食べて脳裏にイメージが勝手に湧いてきたりしないの?」
五人「うん、しない」
少「…………しゅん」
──ポンポンっ。
詩「少年、オレたちだけでも、このケーキの衝撃をもっと堪能しよう」
少「そう……ですね」
嬢「もきゅもきゅ……ゴッキュン。はぁー……、やっぱりまだ任意での『みんなと愉しく食事する』はハードルが高すぎるよ……。さて、あとはデザートのケーキか」
──パクッ。
嬢「ん!? ん~~~! な……に、コレ? 食べた瞬間に────────」
──二章 おまけ 了───




