4/7
ブリッジ
-僕と彼女は魔王の世界消滅を止めるため旅にでた。
かいつまんで話すとだいだいこうだ。
僕は剣も魔法も使えない、全くの足手纏いだ。
彼女はおそらくこの世界で最強であらゆる武器と魔法を使いこなす。
結論、素手でも強い。
旅の途中、他に僕たちのような違う世界から来た人に会うことも噂も聞かなかった。
この異世界に存在する特別な2人。
なのに実力差が雲泥。
僕には誇れるものは何もない。
ただ彼女が好きだ。
僕はこの想いを幾度となく伝えようとするが、その度に自分の無力さに打ちのめされタイミングを逃していた。
とうとう、僕達は魔王の宮殿まで辿りついた。
そして、世界消滅までのタイムリミットもすぐそこまできていた。