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いつの間にか借金

「この度は本当にありがとう」


選挙の時に壁に貼ってある顔が目の前にいる。

面倒だからリリーさんに任せようと思ったのに「都市長が来るんだからギルマスがお迎えしないと失礼」

と言われた逃げるのに失敗した、ちくしょう!


「いいえご無事でよかったです」


ビジネススマイルで対応していると応接室のドアが開き女の子が入ってきた。


「パパ!」


「カンナ!」


俺の前で抱き合う親子・・・・確かにいい光景なんだろうけど・・・俺もういらなくね?このままバックレても文句言われないよね?なんて思っていると、席に座らず後ろに立って控えていたリリーさんが俺の肩を掴み・・・力を入れ始めた・・・いたたたたた!俺の考えがバレてる?なんでだ!!


「ゴホン!これで依頼の達成となります、よろしいでしょうか?」


とりあえず誤魔化すために都市長に話をかける、すると肩にかかっていた痛みがなくなった・・・良かった、地味に痛かったんだよね。


「うむ!済まぬなあまりに嬉しくてな」


「お気持ちはわかりますから、お気になさらず」


「・・・・私の気持ちがわかるだと?・・・・貴様!!さては私の可愛いカンナを嫁にと狙っておるな!!」


「何でだよ!!」


思わず突っ込んでしまった・・・つーか都市長の気持ちってことは・・・・・都市長ってヤバい人だったんだ!


「そんな」


ハイ!そこのお嬢様!両手を頬に充てて照れながら俺を見ないでくれるかな?今にも殴りかかって来そうな雰囲気の人がいるんですけど!!


「これが達成料となる、確認してくれ」


懐から一枚のカードを取り出してリリーさんに渡す。

・・・・あれ?そういうのはギルマスの俺に渡すんじゃないの?と思ってっていてもスルーされて話が進む。


「・・・・ハイ確かに、確認しました」


「今回は本当に助かった、また何かあったら依頼させてもらおう」


「よろしくお願いします」


挨拶のあと娘を連れて帰る都市長を見送りそのあとリリーさんと達成料の話をする。


「いくらもらったの?」



「10000000万Vです」


「おおお!いいね!これで暫くは仕事をしないでのんびりできる」


「いいえ?できませんが?」


「は?」


「え?」


真顔で見つめ合いリリーさんがとんでもない情報を提供してくれる。


「マスター、一階のバーってかなり本格的ですよね?」


「うん本格的っていうより本当のバーだよね?」


「はい、ではその設備費や改装費や酒代はどこからきたのでしょう?」


「・・・・・・・テリスの自費じゃないの?」


「・・・・・彼女にそれだけの資産があると、お思いですか?」


「ないよね」


「はい!全てはギルドの運営費から出しております、彼女遠慮なくこだわりましたから」


「テリスゥゥゥゥゥ!!」


何てことしてくれるの!がっぽり稼いだと思ったのに運営費に回されるって!


「うん?運営費って10000000万Vもいらなくね?」


「運営費じゃなくって借金です」


「テリスゥゥゥゥゥ!!」


何してくれてんの本当に!!借金までして拘るなよ!!

しかも俺の関係がない借金じゃねえか!!


「マスター、一階で飲んだ時、お金払ったことありますか?」


関係ありました!めっちゃ関係ありましたよ!!ごめんなさい、払ったことなかったです!!


「という訳で、一つ依頼が入ってます、A級モンスター【キメラ】の討伐です」


「・・・・・・まて!何でA級モンスターの討伐なんて依頼が来てるんだ!うちみたいな弱小ギルドには来ちゃいけない依頼だよね!!」


「・・・・・・何を言っていっのですかマスターは、依頼は全て平等なのですよ?」


「その考えはおかしい!危険度によって依頼って違うでしょ!平等じゃないでしょ!」


俺を見ながらリリーさんがため息をつく。


「まったく我儘なんですから」


え?俺が悪いの?・・・・・今の俺がだめだったの?


「はぁ分かったよ、ギルドメンバーの誰かを向かわせよう」


「残念ながら皆出払ってます」


「何でだよ!!」


「皆、私用だったり連絡が付かなかったりの状態だったりします」


頭を抱える俺を見下ろしてリリーさんが続ける。


「なのでマスター自ら行ってもらいます」


「リリーさんは?」


「私はキメラとの相性が良くないのでお留守番をしています」


確かにリリーさんは遠距離の狙撃が得意なので相性が良くない、キメラは固いので狙撃で倒すのは無理なのだ。


「わかったよ・・・行きたく無いけど行ってくる」


「お願いします」


俺はのんびり過ごしたいだけなんだけどどなぁ・・・・・・・何でこうなるのかなぁ。




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