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魔女と神の世界遊び  作者: 翠暁 柊
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世界を創るのは

お疲れ様でしたー。また、明日も宜しくお願いしまーす。

バックヤードでスタッフ数人がそんなやりとりをしていた。

俺もその輪に一応繋がっているので見習って言うが、それとなくだけのやりとりだった。

特に恋愛にも発展しないし、友人ができることもない。


今日はゲームのイベントの為にコンビニでWebマネーを買い占めたが、希望するキャラが出ないで引き続ける。諭吉1枚分2枚分。自分の時給の倍以上に消えていく。

熱望していたキャラがやってもやっても出ない。自分の運のなさに気が付くと財布にはお札がなくなり、少量の小銭だけになってしまった。行き場のない怒りとやるせない気持ちがこみ上げるが、一度冷静になって計算して買えるだけのお酒を胃袋にいれこむ。

酔いに流されるように気持ちが四散する。俺も、いい年なのに何をしているのだろうという考えがふいに浮かぶ。世間だと、家庭を築いて、子供がいてもおかしくない年齢だが彼女も居ない。このまま男として枯れていくのかと思うとやるせない。

小さいころは物語の主人公になれると思い、ノートに沢山の空想物語を書いた。今もその熱は帯びているが、段々と遠のいてしまった。いつからだろう。思考がまとまらないまま、ふらついた足取りで帰路を辿る。


パァァーン


車のクラクション特融の甲高い音と、悲鳴。ライトなどの情報が目まぐるしく入ってくる。俺はこんなところで死ぬのか。

やり残したことは沢山あったのに。そういえば、レンタルDVD返してない。

視界が真っ白になり、暗くなった。


どのくらいの時間が経ったのだろうか、意識が戻る。

痛みはなく、悪夢のような感覚なのか何とも言えない違和感がある。そんな感覚だが、身体を起すと見慣れない風景。

教会や修道院が近いかな。天井が異様に高く、何か所かに窓があり天使と悪魔のような絵が飾られている。

仄暗く、なんとなくだが空気も重い。


おーい


声を出すも、暗闇に吸収された。


突然、明るくなり周囲が見渡せるようになった。周囲には見慣れない男女が立っていた。

男3女4。自分を含め8人の人間が居る。

見るからにヤンキーの男が近くにいたひ弱そうな男を捕まえ

ここはどこだの、どうなってんだだのありきたりの言葉で喚いていた。

近くにいた女性が怯えているのを手に取るように感じる。

中央に円卓のテーブルとイス用意されている。

円卓テーブルの上空から天使とも悪魔とも形容しがたい少女が降りて空中で止まり言葉を発した。


お前たちにはこれから私とあいつのゲームに付き合って貰う。



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