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前身・その最弱は力を求める  作者: 藍色夏希
第2章【その最強は世界を求める】
72/252

70.【オーバー】

「君は何をしたんだ?」

「大罪囚と少々戯れまして、」

「いや、どうしてだい?見た所、魔法どころか魔力すらないじゃないか。それに能力も。」

しわがれた声を震わせる男。興国最上級の腕を持つ術士。ただひたすらに魔力を高め続け、回復魔法の深淵を覗き続けた男。それによって精霊王から回復魔法以外を剥奪されてしまった男。

アリタルカ・ウドガラド。ウドガラド興国の皇族であり、皇族の血を捨てた彼は、今も1人魔力を高め続ける。

だからこそ、アキト治療係に任命された。

「無理の仕方がおかしい。外傷はそのまま。だけど、体が取り込んでいた魔力全てをごっそり持っていかれている。」

「確かに持っていかれたな。」

「それに、とんでもない魔力に叩きつけられている。」

「確かに叩きつけられたな。」

諦めたようにアリタルカがため息をついて手中に緋色の魔力を纏わせる。見たことのない魔力の光。極め続けた魔力の光は透き通っており、皇族特有の白い髪に反射する輝きが美しい。

「さぁ、終わりだよ。」

「これ以上無理したら治せないよとかいうのはない?」

「ああ、そんな都合よく能力を消して戦闘の新しさを増す小説家みたいなことはしないさ。」

「いるんだなこっちにも、そういうの。」

右腕を回して調子を確認して苦笑い。

「それじゃあ、また頼む。」

「あまり頼まれない方がいいんだがな。」

ニヤリと笑って手を振るアリタルカ。

ーーーこの世界はどうにも残酷だ。

ーーーそうかい?君はあの女と戦って、残酷さならもう慣れただろう?

アリタルカをもう一度見て目を背ける。アリタルカに背を向けて扉を閉める。彼には下半身が無い。如何してかは知らない。それを聞けるほどアキトは心を捨ててはいない。精霊王は、何をこの世界に求めているのだろう。

小さく。そう呟いた。

すいません短いです。シャー◯ットを見直してました。

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