1/252
プロローグ【最弱の紡ぐ英雄譚】
眼前の漆黒に笑いかけ、曖昧な世界を踏んだ。
懐かしい。
頂へは、至っていない。
それでも、俺はここに立ち、生きている。
持ちきれない幸せと、美しい日常と、最愛を守るため。
「顕現魔法■■■■■■■■■■。」
漆黒のベールが剥がれ、それすらも吸収し、拳を握り固める。
そうして、俺は思い出す。
悪魔の事を、
親の事を、
王の事を、
泉の事を、
竜の事を、
賢者の事を、
そして、最愛の事を。
では、語るとしよう。
語られる事などなかった事を。
語ることなどない事を。
長いけれど、始まりの。
俺の物語を。
完全な初心者ですが、最後まで読んでいただけると幸いです。
小説家になろうでよくある、異世界ではっちゃけるものではなく、主人公が様々な過程を経て強くなっていくような物語にしたいと思っています。
読者の皆さんを惹きつけられるようなストーリーと、伏線なんかをはっていくのでよろしくお願いします。