8.遠征任務
「ピカレスの木の位置がわからんだと? それはいったいどういう事だ」
その空間でただ一つ存在している椅子に腰かけた男が声をあげる。
華美を極めたような椅子や豪華絢爛な壁や柱に比べて随分と質素に見えるが、白を基調とした布に金糸で装飾を施した服はどこか気品を感じさせる。
服の上からでも見る者が見れば鍛え上げられていることがわかる肉体には、どこか違和感がある。
違和感の正体は、彼の左腕の肩から下の部分がないことだ。
彼は隻腕であった。
三十歳手前といった若めの顔つきである彼だが、放たれる威厳からはとてもそうとは思えない。
この男こそ、ヴェルジード帝国第十四代皇帝である『ルノアルド・リハレス・ヴェルジード』その人である。
両の壁をそれぞれ背にして並んでいる官僚達は、その治世を揺るがしかねない報告に狼狽えている。
「十年に一度、ピカレスの木の位置を伝えてくださる女神様からの神託が未だに来ていないのでございます」
ルノアルドの対面に跪く白い祭服を着た初老の男が述べる。
彼の名前は『ルイス・ホールソン』。
国教であるフィロア教の教皇だ。
「各地からの発見報告は届いてないのか?」
ルノアルドの問いに官僚のうちの一人が応える。
「……特にそのような報告は届いておりません」
「あれほど目立つ木だ。それが見つからないとなると……考えたくはないが新しく生えていないか……楽観視するならばカラハダル大森林辺りに生えていて見つかっていないかだな……」
「確かにあの広大な森ならば見つかっていなくとも不思議ではありませんな」
ルイスが同意を示すと、官僚達が次々と意見を述べ始める。
「ならば一刻も早く捜索隊を派遣せねばなりますまい」
「あるかもわからぬ場所へ捜索隊を派遣するのは早計ではありませんかな? ここは今暫く女神様からの神託を待つべきでは……」
「もう既に本来の神託の時期から一年が経とうとしているのですよ! こうしている間にも薬の在庫は少なくなっているのです。捜索隊を派遣することが無駄であるとは私は思いません!」
「しかし最近は異教徒どもの活動が活発化していて、どの都市でも兵を裂くことは厳しいと思いますぞ」
「飛行能力持ちに上空から捜索させるのは如何か?」
「あの森には多くの魔物が闊歩しているのですよ! 只でさえ貴重な飛行持ちを少数で送るなど言語道断であります!」
議論の着地地点が見当たらない中、唐突に官僚達を不可思議な、しかし何度か身に覚えのある感覚が襲う。
殺気とも怒気とも違う。
何か威圧的な"波"に当てられた官僚達が静まり返る中、皇帝の隣に佇む老人が口を開く。
「静粛にせぬか。陛下の御前であるぞ」
宰相であり、"波動"のシエラを操る『ゼムナス・ロックスウェル』だ。
官僚達が黙ったのを確認して、ゼムナスは再び口を開いた。
「誰か良い案があるものはおらぬか?」
謁見の間に静寂が広がるなか、一人の若者が挙手をした。
流れるような水色の髪を肩口まで伸ばし、切れ長の目からはどこか儚く冷たい印象を受ける。
少年と言うほど幼くは見えないため、美青年と表現するのが良いような彼、ヴェルジード帝国の北を治めるネクサケイル家の次男にして、氷結貴公子の二つ名を有する『ロールズ・リブルス・ネクサケイル』は、甘いアルトボイスを響かせながら意見を述べ始めた。
「捜索には人手を要するが、兵を裂くことは難しい。それならば兵以外の戦力を動員するのは如何でしょうか?」
何か含みのある言い回しに対して皇帝であるルノアルドが問いかける。
「兵以外の戦力とは?」
「確かもうじき各高等学院で卒業認定と軍属大学院の入学認定を兼ねた実技試験があったはずです。例年ならばパーティ毎に依頼を分配する方式でしたが、今年は帝都と西と北の高等学院を特別にカラハダル大森林への遠征任務としてみるのはどうでしょうか?」
その提案にルノアルドが再び疑問を投げかける。
「確かに高等学院の生徒は戦闘授業も受けてはいるが、いきなり魔物との実戦は無茶なのではないか?」
そんな問いかけにロールズは穏やかな微笑をたたえ、返答をする。
「確かにその通りでございます。ですので一グループ当り二、三人の正規兵をつけるのは如何でしょうか? 事は国の一大事です。そのくらいの兵力を裂くだけの価値は十分にあると私は考えます」
「なるほどな。ゼムナス。お前はどう思う?」
ルノアルドの問いにゼムナスは少し思考を巡らせた後に答えた。
「……一理あるとは思いますが、まずは生徒の練度を知る現場の講師達に確認を取ってからであると思いますな。私としても早いうちに実戦を経験させておくことは悪いことでは無いと考えます。ただこの試みを行ったとて、あの広大な森を調べきれるとは思いません故、見付かれば幸運である程度に考えて実施するべきですな」
「そうか……。では早速高等学院との協議の場を設けよ! ルイス卿も報告ご苦労であった。今後神託の件で進展が確認できた場合はすぐに報告を頼む」
「謹んで拝命致します」
その言葉を聞くなりルノアルドは謁見の間を後にし、官僚達も各々の持ち場へと戻っていくのであった。
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「アイラちゃん達……遅いな……」
「ピィピィ……」
普段にも増して一段と騒がしい都市壁の門前で一人の少女が一本の木を背にして待ちぼうけをくらっていた。
背中まで伸びた透き通るような翡翠色の髪はアポロ色のリボンでワンサイドアップにされており、深窓の令嬢といった風貌ながらもどこか活発そうな雰囲気を醸し出している。
一抹の不安を抱えて揺れる琥珀のような瞳は、万人の目を惹き付けて離さない。
両の腰には全長の短めな白いマスケット銃がそれぞれ下げられており、恐らくそれが彼女の武器なのであろう。
肩の上には髪の色と似た翠色の小鳥が乗っており、何か呆れたように目を細めている。
また、辺りには彼女と同じ淡い青を基調としたデザインの制服を着た人々で溢れかえっており、そんな人混みの中でも良い意味で人の目を惹く彼女の容姿ならばすぐに発見されそうなものだが、待ち人達がまだ到着していないのならば、見つけてもらえないのも致し方ない。
時折不躾な視線を感じるがそれももう彼女には慣れたものである。
『ソフィア・リブルス・ラグルスフェルト』、それが彼女の名前だ。
四大貴族にして、ヴェルジード帝国の東を治めるラグルスフェルト家の長女であるソフィアは自分が生まれのために顔が知れており、人の目を集めてしまうのを理解していた。
実際にはその容姿も理由のひとつなのだが、それはソフィアの知るところではない
もうすぐ集合時間になってしまうとソフィアが気を揉んでいると、待ちわびていた声音が彼女の耳に届く。
「ソフィアー! ごめんね遅くなって……」
「わりぃわりぃ。ちょっとトラブルがあってな」
「なーにがトラブルよ! 人助けも良いけどタイミングってものを考えなさいよ! 今日は試験なのよ! 試験!」
「兄貴が言ってたんだ。『男なら、泣いてる奴を見つけたら真っ先にその涙を止めるために動くんだ』ってな」
「その結果ソフィア泣かす羽目になってたかもしれないでしょうが」
金髪をソフィアと色違いの赤いリボンでツインテールにした少し背の低い少女は隣を歩く少年に空色の目を細めさせながら文句を言いつつ、ソフィアの前まで辿り着いた。
彼女はソフィアの幼馴染かつ親友である『アイラ・グランツ』だ。
「兄貴は『良いことも悪いことも、やったことはいつか自分に還ってくる』とも言ってたからな! 良いことしたから間に合うと俺は信じてたぜ!」
アイラの隣に立つツンツンとした茶髪と力強い目付きが特徴的な少年がそう口にする。
彼の名は『サキト・アヤサキ』。
彼もまた、ソフィアの特に仲の良い友人の一人である。
ソフィアやアイラとは、ほぼすべての人が十二歳からの三年間通い基本的な四則演算などの教養を身に着ける『子期学院』の時代から六年来の付き合いだ。
今は三人とも、子期学院よりも高度な事や一部の戦闘技術などを学ぶ高等学院に通っている。
「サキト、あんたねぇ……」
「あはは……大丈夫だよアイラちゃん。二人ともちゃんと間に合って良かったよ」
何故ソフィアはこの二人の事を待っていたのか。
それはソフィアとこの二人が高等学院卒業に必要な『依頼』の科目を受講する際に組むパーティのメンバーだからである。
今日からその依頼の科目の最終試験として、十日間程の日程で遠征依頼をこなすのだ。
目的地はソフィア達のいる帝都ヴェルジードから北西に三日ほど歩いた地点にあるカラハダル大森林で、辺りにいる制服を着た者達も、十八歳を向かえて高等学院の卒業試験の最終科目を受けるために集まっている生徒達だ。
ソフィア達は無事集合時間までに集まることが出来たため、あとは引率の兵士を待つだけである。
「はあ~っ! こうして遠征の準備してるところを見てっと、やっと筆記科目から開放されたんだって実感が湧いてくんな!」
「サキトが留年しないように勉強を見てやってた私たちの身にもなりなさいよ。ねーソフィア」
「言うて、アイラも結構ギリギリだったじゃねーか」
「う、うるさいわね!」
「まあまあ、アイラちゃんもサキトくんも落ち着いて」
「ピィ……」
そんな二人のやりとりに苦笑しているソフィアの肩で、彼女の契約精霊である『ロンド』は「やれやれ……」とでも言うかのように鳴き声を洩らすのであった。
ソフィアがそんな二人との会話を楽しんでいると――
「また――――」
どこからか小さな声が聞こえてきた。
聞き逃していてもおかしくはないような小さな声であったが、ソフィアの耳には届いていた――いや、届いてしまった。
ソフィアは沈鬱な表情で下を向く。
サキトとアイラは聞こえていなかったようだが、ソフィアの表情から何が起こったのかを察した。
「気にすることないわよソフィア! ねえ、サキト」
「ああ、俺たちも気にしねぇしな」
「うん……ごめんね、二人とも」
少し暗い空気が流れ始めたその時――
「やあやあ! 君たちが私が担当する生徒だな!」
やたらと大きな声を出す小太りの男と、その横に並んだ中肉中背で金縁の分厚い丸眼鏡をかけた、スキンヘッドで色黒の男が三人に近づいてきた。
黒い軍服を着ているところを見るに、恐らくソフィア達のパーティの引率をする兵士なのだろう。
「ふむふむ。君がサキト君で、君がアイラ君。そして貴女がソフィア嬢でありますな! 私はこれから君たちを引率することとなる『モブロス・ルナス・エスロイド』上等兵である! まあ私の実力ならばすぐにもっと上の階級に上がるだろうから、口の聞き方には気をつけたまえよ!」
どこか尊大な態度のモブロスに対して「そんなに声を張る必要はあるのだろうか」というような感想を三人が一様に抱いていると、金縁丸眼鏡の男がブリッジを中指で押し上げながら口を開いた。
「モブロス殿、彼らが驚いていますからもう少し声量を落とした方が良いですよ。ああ、自分も今回君たちを引率することになった『ソル・エスト』上等兵だ。よろしく頼むよ」
「よ、よろしくお願いします」
突然の事に呆気に取られていた三人のうちで、最初に現実に戻ってきたソフィアが返事を返すと慌ててアイラとサキトも返事をした。
「さて、君たちの得意分野は予め教員の方々に聞いている。自分達の事について詳しくは大森林へ移動をしながら説明しようと思う。今回の試験についてはもう既に詳細の通達を受けてはいると思うけど、それも一応説明はいるかい?」
「はい、お願いします」
「よし、では早速移動を開始しよ――」
「待つのだソル殿!」
「……ん? モブロス殿、何か問題がありましたかな?」
出発の宣言をしようとしたソルをモブロスが止める。
「私は将来的に上に立つ人間ですので、念のため経験を積んでおきたいのですよ。今回の遠征の指揮は私に執らせていただいてもかまわないかな?」
「……よろしいですよ」
「礼を言おう。では皆のもの! いざ出発だ!」
こんなに大きな声を出す必要は本当にあるのだろうかと、ソフィアが再びそんな感想を抱いてモブロスとソルに続いて歩き出すと、後ろから近づいてきたアイラが耳打ちをしてきた。
「あの小太りの方さ、ミドルネームが"ルナス"ってことは貴族よね?」
「うん。エスロイド家は確か防衛省の官僚だったと思う」
「そんなことまで覚えてるなんてすごいわね。まあということは貴族のぼんぼんがコネで入った感じかしらね……」
「あ、アイラちゃん……あんまりそんな言い方しない方が……」
二人がそんな話をしているとソルの困惑気味な声が聞こえてきた。
「も、モブロス殿!? 何故馬など用意しているのですか!?」
この遠征は"徒歩"での移動のはずだが、どうやらモブロスは馬を"自身の分だけ"用意しているようだ。
「指揮官であるこの私が歩くなんていうことは非効率的ですからな! なーに心配などいりませんぞ! ちゃんと皆の進行速度には合わせます故な!」
訳のわからない理由を述べているが、どうやら本気で一人だけ馬に乗って行くつもりのようだ。
「ねえソフィア……」
「なあにアイラちゃん……」
「やっぱりコネのぼんぼんじゃないかな……」
「……うん。……そうかもね」
「カラハダル大森林までくらい走ればいいじゃんな? そしたら少しくらい痩せるだろうに」
「サキトくんはそれ、本人に言わないようにね……」
「ピィ……」
先が思いやられると、そんなロンドの声が聞こえそうであった。
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出発から三日経ち、現在ソフィア達はカラハダル大森林の前にいる。
辺りは既に暗闇が広がりはじめており、夜の森に突入するのは危険だという判断から探索開始は明朝からということになった。
これから五人で火を囲み、明日からの探索に向けて打ち合わせを行うところだ。
ソフィア達は旅の道中で魔物と遭遇することはなかったが、途中宿泊のために立ち寄った町や村で、既に魔物との戦闘を経験した班もいるという情報を得ていた。
目を遠くの方に向ければ、恐らく同じように探索開始を明朝に回した班が火を焚いているのが確認できる。
薪が燃えて弾ける音だけが響く中、モブロスはふんぞり返って特に何も話そうとしないため、折を見てソルが話を切り出した。
「ここに来るまでも何度か話したが、今一度今回の試験について確認しておくよ。聞き逃しのないように」
「はい」
「まずこの試験の目的は数日間に及ぶ遠征をこなし、無事に帝都へ帰還することだ。そして一番の評価部分は、魔物と遭遇した時の対処だ。良いかい? 魔物の"討伐"ではなく"対処"だよ」
ソルが一息ついたタイミングでモブロスが無理矢理説明を引き継いだ。
「まあまだ君たちは高等学院生だからな! 私たちの指示に従って動いていれば何も心配することはないぞ!」
モブロスの態度に辟易しながらも、ソルは話を続ける。
「……次に探索中の事について説明をするよ。まず、魔力拡散による魔物の探知は各自で行い、発見時は報告すること。これは絶対に忘れないようにね。ポジションについては、サキト君、君は確か身体強化が得意だったよね?」
「はいッス」
「中々の強化練度だと聞いているよ。しかし知っての通りだとは思うが、中型種以上の魔物は強固な外殻を有している上に、強力な呪いもある。そうなってくると接近戦は非常にハイリスクであるから、君の役目は前線での陽動になる」
「了解ッス」
続いてソルはアイラを見やる。
「その次にアイラ君、君は混合魔法を得意としているらしいね?」
「はい。特に風と他との組み合わせが得意です」
「確か既に上級魔法を三つも修得しているとか。実に優秀なことだね。しかし使い所を間違えれば奴らの餌になるだけだというのは知っているよね?」
ソルの問いにアイラが戦闘学の授業で習ったことを思いだしながら答える。
「"魔力を捕食する口や、魔法が分解されてしまう牙や爪などのような特殊部位のある側に撃てば魔力の無駄遣いになってしまう"ですよね?」
「その通り。君にはしっかりと敵の体に攻撃を当ててもらわないといけないから後衛をしてもらおうと思う」
「了解です」
アイラの了解を確認したソルは次にソフィアへと目を移した。
「ソフィア様は確か魔法は治癒特化で、風の精霊の魔力を銃から撃ち出すことで攻撃を繰り出す精霊使いで……したよね?」
「は、はい。そうです」
普段であればソルのような兵士がソフィアに対してこんな中途半端な敬語を言えば不敬にあたる。
しかし今は上司と部下のような状態であるからと、ソフィアから敬語をやめるようにお願いして、なんとかこの段階まできた状態なのだ。
どうするのが正解なのかわからないようで、頻りに眼鏡のブリッジを押し上げながら汗を流している。
「精霊の放つ魔力は魔物に捕食されないうえに、より効果的になった昇華された魔力です。なので、本来なら外殻が硬く、通常の魔法でも物理攻撃でも倒せないというような魔物に対しても、立ち向かう事ができる場合もあります」
頷きながら話を聞くソフィアに対してソルは話を続ける。
「そしてソフィア様は治癒魔法の名手であると聞き及んでいます。誰かが傷を負った際や、呪いを受けた際にその対応にも回っていただきたいので今回は遊撃をお願いします。自分もフォローに回るために遊撃を勤めさせていただきます」
「はい。わかりました」
結局敬語になってしまっているソルであるが、ソフィアは気にせず返事を返した。
すると、夜の静かに澄んだ空気を騒々しい声が引き裂く。
「そしてこの私モブロス・ルナス・エスロイドが! 無属性最上級魔法『ラウガの防壁』をもって君たちを守ってあげようではないか!」
三日間の旅の中で、幾度となく聞かされた言葉だ。
アイラがうんざりとした様子で口を開く。
「『上級以下の全ての攻撃魔法を防ぎきるこの防壁の前にはどんな魔物も無力』……でしたっけ?」
「その通りだともアイラ君! この私の防御を突破したければ、大型種の魔物でも連れてくるのだな!」
高笑いを始めたモブロスに対してソルもまたうんざりとした様子で言葉を返した。
「大型種なんて来た日には、こんな少数のパーティなんかすぐに壊滅しますよ……」
その言葉にソフィアが続く。
「正直私……中型種相手でも勝てるのか不安です……」
「ソフィア様の魔力銃とアイラ君の上級魔法がしっかりと魔物を捉えれば十分に倒せると思いますよ。今回は自分たちもついておりますから、ご安心ください」
「……はい。ありがとうございます」
相も変わらず自分の魔法の優位性を主張するモブロスの演説にサキトが犠牲となった後、一同は順番に見張りをしつつ睡眠をとるのであった。
余談ではあるが、モブロスは朝まで寝ていたのだった。
初出の用語とかはたぶん次の次くらいに解説入ります。……たぶん