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たまこ屋と駅前の街

大きな動きの前に、繋ぎの小さい話です。(本筋とはあまり関係無いです。)

太志のまわりにはいろんな事があります。


 珠子さんのお店。開店して2か月ほど経ちましたが、しっかり固定客が付いているみたいです。元々単価が低い商売ですから売り上げはしれていますが、利用者数は当初の予想よりかなり多いです。バス待ちや市の施設利用者が滞留する場所として駅前エリアの活性化に役立っているみたいです。少なくとも商店会がまとめた統計ではそうなっています。

 お店でバスの行き先を訊く人もけっこういるらしいです。市の観光パンフや催しのチラシも置いてて、駅前の案内所っぽく機能しているのでしょう。龍神様の炭酸水も少しづつ売れているそうです。


 商店街入り口近くの「たまこ屋」が営業するようになってしばらくすると、保健センターや市民病院の利用者が商店街を通るようになったらしいです。珠子さんのお店には小学校の子が書いた周辺の絵地図が貼ってあります。これの効果のようです。

 図書館や市民病院へは、駅前の道路標識は広い県道を通るよう誘導しています。バスも通る広くて綺麗な道です。歩道もありますが日陰はありません。商店街の道は、元々はみ~ちゃんのいる龍神様の神社への参道で、神社の手前から折れると図書館や保健センターへ抜けれて、その先は市民病院へ続いています。ちょっと曲がってて見通しが良くないけれど、段差も無くてほとんど自動車は通りません。ちょっと距離は伸びますが、お年よりや子ども連れならこちらの道の方が歩きやすいでしょう。


 古い空き屋が茶店になったのは、市の駅前整備計画にからんだ開発業者と地元商店会の争いが元です。商店街と古い駅前の家並みを潰してそこにショッピングとアミューズメントのビルを立てるという計画に対して、周辺整備に留めて商店街は残すという案。ビル建設の要となる場所にある「空き屋」を「利用者の多い店」にするという作戦は成功したことになります。商店街が歩行者通路として有効だというのは予想以上の成果です。

 結局、夏の議会を待たずに駅前整備計画に新しい動きがありました。アミューズメントのビル案は撤回され、かわりに駅前広場沿いに店舗と住宅のゲタ履きを建てる案が出てきました。これは元々その地域の住人が希望していた物に近い形らしく、そのまますんなり進むようです。これが決定すれば、社長(親分さん)は先行して「たまこ屋」のあるあたりを整備したいようです。そうなると「たまこ屋」は廃業でしょうか。


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