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アーサー王、転生します

この小説は最後までかけるんじゃないかってぐらい気に入ってます(笑)

暗闇の中、アーサー王は目を覚ました。

辺りは真っ暗で、一寸先も見えない場所であった。

身体が地面に接している感覚はなく、浮いている感じだ。


「…ここは、どこですか…?」


少し混乱しているアーサー王。

いくら最強の王と言えども、いきなり無重力空間に置き去りにされたら戸惑うらしい。

そして、混乱している理由は、それだけではない。


アーサー王はすでに死んでいるのだ。

その時の記憶がしっかりと残っている。

今までのことが夢なのか、今が夢なのか判断できないでいた、


「ようこそ。冥府の間へ」

「誰だ!」


幼い少女の舌ったらずな声が響いた。


「私は精霊王ウィンディーネって言うわ。初めまして、アーサー王」


その言葉とともに、圧倒的な存在を放ちながら、アーサー王の目の前に一人の少女が現れた。


「なっ?!」


アーサー王は狼狽した。

目の前に現れた一人の少女。

腰まである綺麗な青色の髪と目。

身長はアーサー王より低く、10代未満であると思われる。

そんな少女が精霊王と名乗り、アーサー王ですら怯んでしまうような圧倒的な存在感を放っているのだ。

いくら不死身で最強とされたアーサー王ですら跪きたくなるほどなのだ。

そして何より、精霊と人間では格が違うのだ。

下級精霊ですら、人間最強のアーサー王を子供のように思えてしまうほどに。

この絶対的な格の差を少女から感じ取り、言っていることに嘘がないと直感で悟ったのだ。


「大丈夫?顔色悪いよ?」

「大丈夫です。それより、私は何故ここへ?」

「あっ、それはね?アーサー王って、これから先かなり有名になるのよ。」

「有名になるとは?」

「えーっとね、とある物語で主人公を支えたり、ゲームって呼ばれる娯楽に強いモンスターとして出てきたり」

「そうですか。ですが、それとここにいることの関係はあるのですか?」


その問いに得意げに腕を腰に当てた。


「貴女の。アーサー王の数多くの功績を認め、別の世界へ転生することを許可します!」

「そうですか。ありがとうございます」

「なんでそんなに冷静なの!?」

「なんといいますか、私は王として今まで戦ってきました。」

「うんうん。」

「なので、いきなり自由になって、困っているだけなのです。」


今まで戦で犠牲になった人々の魂を背負いながら戦ってきたアーサー王。

未だにその責務を背負っているからこそ、自分だけ自由になって良いのかと思っているのだ。

しかし、ウィンディーネが否定した。


「彼らの魂は、既に別の魂となって数多ある世界のどれか一つに転送されてるの。だから、貴女が背負っていたものは、既にないのよ。」


その言葉にアーサー王は疑問を感じた。


「それでは私は何に選ばれたのでしょう?どの道転生できるのであれば、選ばれる必要がないではありませんか?」

「じゃあ、今からその違いを説明するわね」


そう言うと、ウィンディーネの背後に、ホワイトボードが現れた。


「まず、貴女と他の人たちの違う点は2つ。まず一つは、記憶の引き継ぎができるかどうか。そしてもう一つは、オプションがあるかないかよ」


そう言いながらホワイトボードに書いていくウィンディーネ。


「記憶の引き継ぎに関しては、説明なしでもわかるだろうから割愛。問題はオプションについてなんだけど、貴女が行く世界は既に決まっているの。その世界では、魔法が存在する世界なの。」

「魔法、ですか。」

「そうよ。貴女の世界でもそういう概念があったでしょうから、魔法の説明はいらないわよね?」

「はい。その点に関しては大丈夫です。」

「よかった。なら私から説明することはないわ」

「オプションとは一体何が付くのでしょうか?」

「そうねー。何もかもが普通の人間の3倍になるとか、魔法の適性が全属性とか、私の加護がついたりするわね」


よくわからないが、人より強くなったと理解することにしたアーサー王。


「わかりました。ありがとうございます」

「うん。それじゃあ転生させるわよ。あ、赤ちゃんとして産まれるから気をつけてね?」


その瞬間、アーサー王は意識を失った。








そして、アーサー王の冒険が始まるのであった。

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