怨念
「カレット!」
グリムリーパーを倒したザックが
カレットへ近寄る
「大丈夫か?今、癒やし魔法を…」
「大丈夫だ、俺がもう魔法をかけている」
オリエンがザックを止める
「そうか…」
「気持ちだけ貰うよ…、っててて…」
カレットは切られた右足を押さえる
「これは…もう…治らないな」
残念そうな顔で痛みを耐えていた
「…すまないな、ザック…オリエン…
急に呼び出してしまって」
「君が無事なら僕は…」
「俺も今はいい安静にしていろ」
三人とも約束を思い出していた
様子が変な三人に
シエルとクリアは戸惑う
「どうしたんですの?3人とも…変ですわ…
ぎこちないというか……顔が赤いですわ」
クリアの乙女センサーが反応する
「そうだねクリア……(なんだろう親近感というか…)」
「そろそろ帰るか…
お前達もダンジョンから出るんだろ
俺が出してやろう…カレットも病院へ…」
「ありがとう…オリエン、帰りのスクロールは
3人分鞄に入っているダンジョンの入り口で落ち合おう
そう言えば呼ばれた二人はどうなるんだ?ザック?」
「あぁそれはですね…
呼び出してから三十分後に元の場所へ戻るんです」
「え?どうしてザックさんに聞くんですか?」
「この呼び出し魔法のネックレスは
ザックが作ったんだよ!上手だろ?」
「すごいですわ……よく見たらザックさんは
アクセサリーだらけですのね」
「シエル!さっき教えたザックの精霊はこのアクセサリーに潜んでいるんだ」
「この指輪みたいにですね」
シエルが指輪をみせる
「あ、ばーちゃんの指輪…」
「え?」
「そう言えば二人に言ってなかったな
この指輪を買ったアクセサリー屋は
ザックの祖母が経営しているんだ」
「だから、アクセサリーを買わない
カレット先生を知っていたんですね!」
「ばーちゃんに教えて貰って
アクセサリーを造り始めたんだ…」
「どうして『呼び出し』の魔法が
付与されているんですの?」
「え…それは…」
「…戻ったらダンジョンまで迎えに行くから
待っていろ…」
遮るようにオリエンが今後の事を話し始める
「なぜですのー!」
5人は話に集中していた
離れた場所で
死神が最後に出した
『デスサイズ』が動き始める
その大鎌は
死神が最後に残した怨念が込められていた
音もなくゆっくりと浮き上がり
1番近いクリアに襲いかかる
その怨念は
魔法より反射に近く
オリエンとザックは遅れをとる
「危ない」
シエルはクリアを守るため
前に出る
「う…」
デスサイズがシエルを貫き消えて行く
「シエル!」




