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三つのネックレス

死神とシエルの間に2つの大きな光が現れる

2つの光はやがて人の形に変わっていく

死神とシエルはその眩しさで

目を細める

シエルがゆっくり目を開けると

見知った顔が2つあった


遠距離戦闘魔法担当

オリエン・ナール先生


寮の管理者

ザック・バランさん


「オリエン先生…ザックさん…」

2人の安心感にシエルは安堵する


「シエルか…」

オリエンはまず、この状況を確認する

シエルが武器を構え

カレットが氷に覆われ重傷

離れた所にクリアが座り込む

反対側に敵と思われる骸骨が1人…

「把握した…シエルは下がっていろ」

一言シエルに伝えると

身の丈ほどの杖を骸骨へ構える


「あぁ…ついに…ついに…!」

ザックは嬉しそうに目を閉じ

手を組んでいた

あまり見た事無いザックの様子に驚くシエル

「さぁ!カレット!答えを…」

ザックは目を開きカレットに視線を向ける


反対側の死神が警戒する

「(こいつら…つよいな…あの獣人族の仲間か

1人はすでに状況を把握済み

もう片方は…

なんだ??コイツの心情は?好き好き?

ピンク1色じゃないか!)」

死神はザックに呆れる

しかし次の瞬間、ザックへの警戒を強める

「(心情が変わった!心配から怒りへ…)」


「なぜ?…どうして我が愛しのカレットが

傷ついているんだ………」

ザックは死神を睨みつける


ーーーーーーーーーーー

カレット、オリエン、ザックの三人のチーム

紅蓮魔獣レッドビースト」が

偉大な魔法学校の校長に認められ

学校へ就職する二日前……

2人の魔族が酒場で口論していた

「お前がカレットを好きだと知っている…

知っているさ…だがな俺も…」

オリエンは気まずそうな顔で酒を飲む

「やはり…貴方もでしたか…

僕の感は当たっていた…」

オリエンを睨みつけるザックも酒を飲み干す

「それでも!

紅蓮魔獣レッドビーストを解散にともなって

僕はカレットに愛の告白します!!」

「落ち着け!これから就職だ!

ドタバタするこの時に…告白は…」

「そーいって、先に告白するんじゃないんですか?」

「何?」

「だってそうでしょ…2人は先生!

僕は校長の右手だかなんやら、

訳の解らないポジション……先にくっついてしまう!

……そうだ決闘しましょう!」

「酔いすぎだ…私達が戦ったら怪我では済まない…

カレットが困るんじゃないか?」

「……そうですね……ふざけすぎました…

それと彼女の気持ちも忘れていました…………」

落ち着いた2人は酒を追加する

「そうだ…二人で告白するのはどうでしょう?

それなら彼女の気持ちも分かります…」

「いや…俺はまだ…決心が…」

「良いんですか?先に愛を伝えても?

傾いてしまうかも知れませんよ?

貴方の事を知らずに!」

「クっ…酔っ払いが………いいだろう!

明日だ!明日二人でカレットに…」

「好きですよ…その決断力…」

「ウルサイ」



次の日の昼

酒の抜けた2人はカレット嬢の元に

カレットを連れ出し思い出の丘へ


「懐かしな!ここは…最初に大怪我した場所!」

「まだ、冒険者になって間もなかったからな…」

「すっかり…春だな…」

丘に咲き乱れる花を嬉しそうに観ているカレット

「いい風です」

「明日から先生か…」

笑顔のカレットが不安な顔に変わる

「大丈夫ですよ…

カレットなら良い先生になれると思います」

「そうかな?」

「はい、貴方から教えて頂いた沢山の事…

今でも鮮明に覚えています

高いコミュニケーション能力、

嘘の無い心からの言葉たち…

カレットは先生に向いてますよ」

「ありがとう!ザック!何か自信ついた!

………所で二人は何で私をこんな場所に呼んだんだ?」

「「それはーーー



「え!?待ってくれ!二人共?私が好きだって?」

いきなりの告白に動揺するカレット

「やはり…気付いて無かったか…」

「そこが良いところでもあります」

顔が赤くなるカレット

「あの…その…恋愛なんてした事無いし…好きとか

解らないというか……!!嫌!二人は好きだけど…」

「そんな君にコレを…」

困っているカレットにザックは箱を渡す

「(何!プレゼントだと!卑怯な!ザック!)」

不意を突かれた顔になるオリエン

そんなオリエンを見ながら

「落ち着けオリエン…そんな物じゃない」

ザックは箱を開くと中には

三つネックレスが入っていた

「ネックレス…三つも…」

「コレは三人の就職祝いとして私が作ったものに

ある魔法を掛けた物です」

「魔法…」

「はい…『呼び出し』の魔法です…

カレットさんは今は混乱してちゃんとした答えを

僕たち二人に伝えきれないでしょう…」

「………はい……」

「もし、カレットが答えを出したなら

このネックレスに付いている宝石を割って下さい」

「え?割るんだ…」

「はい、すると残りのネックレスを持つ僕達が

貴方の前に現れるので…その時に答えを教えて下さい」

「……はい……」

「2人のどちらか…もしくはどちらでも無いのか…

僕達は…いつまでも待っています」

じゃじゃ馬なカレットが情報過多により立ち尽くす

「帰ろうか」

「…はい…」

三人は帰路につく

オリエンとザックはカレットを無事に家に届け

離れる


ーーーーーーーーーー

数年経つがカレットの「答え」はまだ出ていない


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