大技
死神とカレットは互いに一歩も引かずぶつかり合う
「ほら!どうしたんだ?死神さん!」
カレットの回し蹴りを受け死神は床へ
シエルとクリアは2人の戦いについて行けず
離れて観ることしかできない
「あのさぁ…まだほんきじゃないんだけど…」
床へ飛ばされた死神は平気な顔をする
「デッドチェイスー隣の死の顔合わせー」
死神は大鎌を振るい投げる
ブーメランの様に回転しながらカレットへ放たれる
カレットは軌道読み上へ回避する
すると大鎌は軌道を変えてカレットに追尾する
パン!
死神が手を叩くと
大鎌の影からもう一つ同じ大きさの鎌が現れる
パン!
2丁から4丁へ
パン!
4丁から8丁へ
「デス・パレード」
パチパチパチパチパチパチパチパチ
無数の鎌が四方八方へ
鎌同士がぶつかる時はすり抜けるが
壁や地面に当たる時は切り裂いていく
逃げ場無い斬撃がカレットを囲う
「クイックテンポオーバー!!」
カレット以外の物体の動きが鈍くなり
やがて止まる
カレットは大鎌を避け地面に着地すると
四足歩行の体勢へ
「アクセルプレストオーバー!!!」
鼻血を出しながら加速の魔法を唱え
後ろ足を肥大化させ飛び跳ねる準備を行う
「バーストショット!!ー爆ぜ突き抜ける刀身ー」
地面を蹴り飛び出したカレット
空中で回転して勢いを殺さず飛び蹴りを行う
誰も追いつく事はできない速さで
カレットの今できる最高の一撃である
「まってた…」
進み続けるカレットの耳に
あの死神の子供の様な声が入っくる
その瞬間、心臓を冷たい手でキュッと掴まれた感覚へ
スパッ
何かが切れた音の後
カレットは死神へ一撃を与え…
てなどいなかった…
ぶつかったローブの中から人形が顔を出す
シエルとクリアが人形に驚いていると
攻撃していたカレットの様子がおかしい
「ッ!!……クッーーーーガ!!」
声にならない声で叫ぶカレット
「あーあー…わすれちゃったの?
ぼくは心をよめるんだよ?
どんなに速くなろうが、どんな強くなろうが
かんけいないんだよ?」
「クソったれ!返せ!!」
カレット倒れながら吠える
「えーと…これ?」
死神の右手に血のついた大鎌
左手には足が1本…
カレットの右足は切断されていた
「先生…」
シエルとクリアは絶望する
唯一の頼りカレットの足から流れ出る血の量
楽しそうな死神
「最悪だな!(スピードでは解決せんかったか…
これは…勝てんな…)」
カレットは壁を背に座り悪態をつく
首に掛けていたネックレスをちぎり
右足に縛り止血する
「もうおしまいかな?」
「いや…まだだ!……
コレだけは使いたくなかったんだがな…生徒の為だ」
カレットは嫌そうな顔で
先程引きちぎったネックレスの先に付いていた
三センチほどの綺麗な棒状の宝石を歯で砕く
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生徒の引率でダンジョンに潜っていた
オリエン・ナール
引率を終え二学期から始まる
授業に備えるため学校の一室で資料をまとめていた
その首元が光始める…
「カレット…なのか?」
光はオリエン先生を包み込み消えて行く
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B21ダンジョン地下13階
校長の命により
アルバートとアリシアの
ダンジョン修行の引率を任されている
ザック・バラン
その首元が光始める
「ザック師匠!!首が光っています!」
アリシアが驚き困惑する
「これは…ついに…!」
笑顔を見せるザック
アルバートとアリシアは見た事の無い
ザックの笑みに固まる
「今から少し離れます…貴方達二人ならここでも大丈夫でしょう…直ぐに戻ります…では」
二人を残しザックは光の中へ消えて行く
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