纏わせる
ダンジョン地下2階
シエルとカレット先生は
次の修行の為森の中へ…
「ここで良い!」
カレットがシエルの足を止める
そこは広場になっており光が差し込んでいた
「ここですか?…ここは最初の修行場所の草原と
あまり変わらないと思うのですが…」
「いや、今回はコレを使うんだ…」
カレットは折れた枝を拾い上げる
その枝についた葉っぱなどを全て取り
1メートル程の木の棒を2本作った
「コレを」
そのうちの1本をシエルに渡す
「次の修行は物に魔法を纏わせる!見ておけ!」
「はい!」
カレットは木の棒を剣の様に構え魔法を唱える
「ヒートセイバー」
カレットが持っていた木の棒は炎に覆われた
「シエル!この木の棒は燃えていると思うか?」
「…なぜだが解らないですが…
原型を留めているので燃えていないです」
不思議そうな顔でカレットの木の棒を見つめる
カレットは満足そうに木の棒を元に戻す
「そうだ!これが『纏う』という事だ!
良し!シエルもやってみろ!最初は前の修行と同じ
魔力制御の瞑想からだ!」
「はい!」
シエルは座禅を組み、意識を集中させる
体中の魔力の流れを感じ取る
その練度はすでに様になっていた
シエルはそのまま木の棒を持つ
「いいか?まずは木の棒に炎を纏わせる!
判断しやすいからな!そうだな…〈ファイアボール〉を
杖の先に出すように木の棒の先に出してみろ」
シエルは言われた通り木の棒の先に
ファイアボールを出そうとするが…
シエルの持っていた木の棒はいきなり燃え始めた
「うわ!」
だがそうなる解っていたようにカレットは
次の木の棒を渡し、新しく木の棒を作る
「さぁ!次!次!棒の先に出せる様になったら、
今度は少しづつ範囲を広げるぞ!」
魔力制御からの纏わせる練習を繰り返す…
お昼休憩中
シエルはカレットに質問する
「先生…どうしてクリアに助言しないんですか?
まだクリアは一段階目の修行ですが…」
「……そうだな…それは私が未熟者だからだ…
学校での私は近距離戦闘担当で
遠距離戦闘はオリエン先生に任せているのわかるな?
そして今回のクリアの修行は遠距離の修行で
クリアが会得する能力は人の感覚の話になっている
私が教えてしまうと返って混乱させてしまう危険がある…
一応…完成図を見せたつもりだが…
それを理解し掴めるかどうかはクリア次第だ…
まぁクリアなら大丈夫だろう!絶対な!」
カレットは笑いながらも内心では
クリアに教えられない自分に苛立ちを感じる
「さぁ!そろそろ!始め……」
その瞬間、獣人族のカレット先生の耳が反応する
咄嗟に腰布を破く
「先生?!」
シエルは驚き戸惑う
カレットはその布を首の汗を拭いシエルに渡す
「シエル!!クリアの笛だ!お前はここで修行をしていろ!この布があればここらへんの生き物は近づかない!」
「え!はい!」
カレットは猫の威嚇の様に構える
「クイックテンポ」加速
「アクセルプレスト」超加速
カレットの太股は肥大した瞬間
シエルの前から消えていた…




