地下一階
ダンジョンの入り口
重々しい両開きの大扉を開くと
地下に続く階段が現れる
外の光が階段奥の地下を照らすも
奥まで続く闇を見通す事は出来なかった
「暗いですね…」
底知れぬ闇に息を呑むシエルとクリア
「あぁ、身が引き締まる…」
カレットは真剣な眼差しで地下を睨みつけ
3人はダンジョンへと侵入する
「クリア…扉を閉めていいぞ!」
「は、はいですわ!先生!」
クリアが扉を閉めると闇が辺りを染める
「二人とも周囲を照らす魔法を覚えているか?」
暗闇の中、先生の声がダンジョンに響く
「はい!ファイア!」
シエルが炎を創り出し照らす
クリアはその炎をカバンから取り出した
マジックトーチに点火し、空中に浮かべる
「ホーリーライト」
シエルは炎を消し、続けて光の玉を創り出す
「いいぞ二人とも!光源は2つ以上用意する
ダンジョンの基礎が出来ているな!
良し……「ラ〜〜〜〜♪」…」
カレットは高音で長い音を出す
獣人族のカレット先生は獣の耳を立て
反響音で奥を確かめる
「階段には何も居ないようだ…進むぞ!」
3人は一歩ずつ階段を下り広間に出る
「ここが地下一階…」
不気味な洞窟が迷路の様に分かれ道を作っていた
「では探索を始める、前衛後衛で隊を作るぞ!
今回はシエルが前衛、クリアと私が後衛に入る!」
シエルを先頭に沢山ある分かれ道の1番右から進む
数分後、道の奥は行き止まりで進めず来た道を戻る
広間に戻ると先程の道の一つ左隣の道に足を進める…
「コレを繰り返し、頭の中や紙に地図を描く!
ハグレるなよ!」
「はい!先生!」
今回選んだ道は奥まで続く
さらに奥には曲がり角が見える
「シエル!注意しろ!曲がり角など視野が遮られる場合、敵との遭遇事故が格段に上がるからな!」
シエルは光の玉を先行させ曲がり角の先を照らす
奥には得体のしれない物がいた
ソイツは流動的で光の玉に飛びつく
スライム(水)レベル4
「アレはスライムだな…スライムは物理攻撃では倒しにくい!遠距離から魔法で飛ばすぞ!」
「解りました!ファイアボール」
火の玉でスライムを吹き飛ばす
スライムの液体が広がり中にある
コアが剥き出しになる
「良し!」
カレットは投げナイフでコアを刺す
「スライムはコアを壊さない限り何度も復活する
面倒くさいヤツだ!」
「なるほどですわ…」
カレットは投げナイフを回収してコアを拾い上げる
「スライムの収集品はこの赤いコアだ!この数でどれだけ倒したか報告できる…後は色々と何かの素材になるらしいが…」
コアをクリアに渡す、カバンにしまい先へ進む
その後、数時間ほど進み続ける…
数匹のスライム、スライム(水)レベル4〜6
トンボの様な大型の虫、フライディー(風)レベル5
1メートル程の大型のカエル、トード(水)レベル7
に出くわすもカレット先生の助言で難なく倒す
トードを倒し、カレットは考える…
「どうしたんですの先生?」
「スライム、フライディー、トード…このダンジョンは水属性系の生態系が出来ているな、奥には水源がある…となると地下一階の主は水属性だな!」
「倒した生物で解るんですね…」
数分後、入り組んだ道を抜け広間でる
そこは滝が流れており、周りは泉ができていた
「二人とも止まれ…」
カレットは真剣な顔で2人を止める
「ここは…先程のトードの巣かもしれない…
注意しろ」
だが少し予想は外れる
トード達がいた気配がある場所なのだが
その広間には何も居らず
不気味に滝の音が響く…
「おかしい……この先か…
二人とも!とりあえず、ここで野営を取る」
広間の隅、安全そうな窪みを見つけ荷物を下ろす
「お腹すきましたわ………クー」
クリアがお腹を鳴らし恥ずかしそうにする
浮かんでいるマジックトーチを下ろし
焚き火にする
「食事は…今日買った干し肉でよろしんですの?」
クリアはシエルとカレット先生に聞く
「いや、干し肉は長持ちする…待ってろ!」
カレットは野営から飛び出すと
泉に走り出し…飛び込む!
「え?カレット先生!」
数分後、ずぶ濡れになりながら
カレットは魚を取ってくる
「9匹か…1人3匹で十分だな!この様に自給自足で食料を揃えるのも探索では必要なスキルだぞ!」
「スゴイ…」
「一匹トードでもいたら良かったんだが…」
「アレ食べますの?」
「カエル肉は筋肉質で意外とウマいぞ!」
慣れない探索
野営にて英気を養う




