新入生戦闘魔法大会⑨
「カインの勝か…」
試合映像を観るシエル
「クソっ」
後ろから男の声が聞こえ振り返ると
大人が膝を抱え落ち込んでいた、その横には
カレット先生とオリエン先生の姿が見える
「どうしたんですか?」
「ん？おぉシエル！こいつか?」
カレット先生は落ち込んでる男の頭を撫でる
「コイツはエリートクラスの
遠距離戦闘担当のオーロラ先生だ！」
「何でそんなに落ち込んでるですか?」
「あぁそれはな…
コイツの教え子達が負けているからだ！
しかも何がツライってオーロラ先生が教えた
幻影魔法が意図も簡単に突破されているからなんだ!」
「さっきの試合のカインとモナカですね！」
「そうだ！お前たち！良くやっているな!先生嬉しいぞ！」
「オリエン先生も元気なさそうですが…」
「オリエンはアレだな、自分が教えた
空中回避戦術を突破というか…
あんまり使って貰えないからだな！」
「空中回避戦術…クラリスとライエンですね…クラリスは空中で撃ち落とされ落ちた結果負けになって、
ライエンに関しては途中で止めて突っ込んじゃいましたからね…」
「私の教えが足りなかったです…反省ですね…
ところでシエルくん、先程の試合…良かったですよ、複合魔法はまだ練習して無かったと思いますが…咄嗟の思い付きですか?」
「はい！オリエン先生！今、丁度試行錯誤していたんです！良ければご教授して貰えませんか?」
「良いですよ…今はどの様な感じですか?」
「今はーーーー
「「シエルーー！」」
試合を終えたカインとモナカが遠くから走ってくる
「おっ！まだまだ余裕があるなアイツラ！
ちょっと激励飛びキックしてくるか！」
カレット先生は笑いながら走り出そうとするが
ピタリと止まる
「そうだ、シエルお前に言う事があった…
試合を観ていたが、ちとシエルは捨て身過ぎるな…
今は土人形が全てのダメージを受けているが
実戦ではそうはいかない…「生きる」事は
戦いに勝つより大事な事なんだ！解るか？解ればいい！」
走り始めるカレット先生
「ぐえっ」
遠くでカインの声が聞こえる
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Eブロック
4回戦第1試合
アルバートの試合が終わりをむかえる
「空中もダメ…幻影もダメ…アンタ強すぎやない？」
対戦相手のキノキノが苦い顔をしていた
「いや…貴方も十分強いと思いますよ…」
アルバートが行った試合の中で
最長の試合時間が流ていた
「バカに背負って！プラントバーン！」
地面から植物が生えアルバートを襲う
「ただ…相性が悪かっただけですよ、ブラックフレア！」
黒炎が植物を燃やすが
次から次に出る植物に流される
「もうその炎はええわ!っておらん？囮か！」
「ルシファー…」
後ろから現れたアルバートに一刀両断され
土人形に変わる
「勝者！アルバート・ルシウス！」
