新入生戦闘魔法大会④
Eブロック
2回戦第3試合
アルバートの試合が始まる
相手はエリートクラス、ティアラ
風魔法が得意な魔族の女子
「「よろしくお願いします!」」
「あの1年生…1回戦の試合ヤバかったぞ…」
前試合のアルバートの試合を見ていた
上級生がざわつく
「(アルバートは長期戦はマズい!
早く終わらさなきゃ!)
ツイントルネード!!」
2つの竜巻がアルバートに迫る
「おい!2年生!試合会場の魔法障壁気を抜くなよ!」
スーーーーー
アルバートは勢いよく息を吸い込む
「ブラックフレア」
口から黒炎を吐き出す
黒炎は竜巻を飲み込む
試合会場は一瞬で黒炎に包みこまれる
「エアーシールd…」
ティアラの声が途中で消える
バキバキバキバキバキバキバキバキ
2年生が張った会場を包む障壁が
音を立てヒビが入る
「なんつー火力だよ!!1回戦の相手を
丸焦げにした時より激しい黒炎!
本気じゃ無かったのか…」
黒炎の嵐が収まると
試合会場には1人、アルバートの姿が見える
対戦相手がいた場所は土人形の手しか無く
他は溶けて原型を留めてはいなかった
「勝者アルバート・ルシウス!」
ーーーーー
Gブロック
2回戦第4試合
シエルの試合が始まる
相手はギフテッドクラス、ゼース
闇魔法が得意な男子学生
「「よろしくお願いします」」
「ククク…君と戦うのはわかっていました…」
ゼースが不適な笑みを浮かべながら
「ビビッドカース!」
途端にシエルの左足が重くなり始める
「(呪術系の闇魔法か…でも…呪術系は…)」
「おや?何で呪われてるのか解らない顔をしてますね…ククク…そうですよね…呪術系は相手の血や毛を使って呪う魔法……事前に準備していたんですよ!この日の為に!ヒヒヒヒヒヒ!」
「ゴーストネイル!」
畳み掛ける様にゼースは闇魔法を打ち込み
黒い影がシエルを襲いかかる
攻撃は遅い、回避しようと動こうとするが
シエルの左足は完全に力が入らない…
咄嗟に左手で攻撃を受ける
会場外のシエルの土人形の左手が傷つく
「ファイアボール!」
シエルも魔法を放つが足のせいで定まらず
ゼースに簡単に避けられる
「さぁ…次はどこかな?ククク…ビビッドカース!」
ゼースの呪い魔法はランダムに部分的に呪われる
シエルの右の視界が消えて行く…
シエルは咄嗟に倒れ、手だけで起き上がる
「ククク…両足を呪ったか!勝った!
機動力が無いのも同然!」
ゼースはシエルの後ろに回り込み
確実に魔法を当てる為に近づく
「闇魔法は強いですが…遅いのが弱点…
確実に倒させていただきますよ…」
「ゴースト…」
ゼースが魔法を唱える瞬間
シエルは右足に力を込め振り向く
「ファイアボール!」
「な!(右目が黒い!呪ったのは右目だったのか!)」
ゼースはファイアボールをモロに受け
土人形が出現する
「勝者!シエル・サキムラ!」
「危なかった…」
シエルは安堵した
左足が動き初め、視界も元に戻る




