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「私の夢を?」とちょっと驚いた顔をして、かれんは言った。

「はい。かれんさんの夢です。そしたら、かれんさんに会いたくなって、それで連絡しました」とにっこりと笑って厚めのトーストをかじりながら、あすみは言った。

「どんな夢?」と興味津々と言った顔で、かれんは言った。

 でも、「それは秘密です。ごめんなさい」と言って、あすみは(笑顔でごまかして)かれんに夢のことを教えてはくれなかった。

「こんなに北のほうにきたのは初めて?」お家の中でゆっくりとしながら、かれんは言った。

「はい。はじめてです。トンネルを抜けたところで、真っ白な雪の風景を見て、ちょっと驚いちゃいました」とあすみは言った。

 駅の前の道を歩いているときも、いっぱい雪があったし、道も凍っているところがあって、歩いている靴の足の裏に、つるつるとした感覚があった。

 吐く息も白くなったし、気温もとっても寒かった。

 まるで、本当に違う世界にきたみたいだと思った。

「ちょっとやらなきゃいけないことがあるから、ゆっくりしてて。あ、そうか。先に部屋に案内するから、そこでゆっくりしていていいよ」とかれんは言った。

「ありがとうございます」と(かれんと一緒に洗いものをしながら)あすみは言った。

 それからあすみは案内された部屋の中で、水色のリュックサックを置いて、ベットの上に座った。

 その部屋は白いエアコンと白いベットと白くて丸いテーブルがあるだけのとても綺麗な黄緑の壁紙の部屋だった。

 その部屋の中をきょろきょろと見ながら、あすみは足をぶらぶらと動かしている。 

 あすみが学校にいけなくなったのは、もうずいぶんと前のことだった。(身長も今の半分くらいだったと思う)学校だけじゃなくて、うまくお家の外にもでることができなくなった。そんな私がこんなに遠いところまで、電車に乗って、一人でやってくることができるなんて、自分でもすごく驚いていた。(すごい成長だと思った。いろいろと頑張って、努力してよかったと思った)

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