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ミューラ侯爵家


翌日の早朝、特に見送る人もいないまま私はアリナ含む10人程度のグループでミューラ侯爵家へ向かった。

今回は前回の鉄のお尻事件を活かして分厚いクッションを敷いてある。

これで長旅も安心よ!とウキウキで馬車に座っていた私だったが、その後向かい側に乗り込んできたアリナが手に持っていたものを見て目を見開いた。

何故ならアリナの手には木製の箒が握られていたから………なんで箒??


「アリナ、そ、その箒はどこで使うのかしら」


私が恐る恐る聞くと、アリナは眩しい笑顔で答えた。


「一晩悩んだのですが、軽くて長くて戦いやすいので箒にしました!」

「そ、そうなのね…」


昨日の切ないやり取りは一体何だったんだと思うくらいに、何故かアリナは意気揚々と戦闘準備に入っていた。

しかしその武器としては頼りなさすぎるチョイスが面白すぎて、私は怒る前に笑いを抑えるのに必死だった。

だって馬車の中に箒が一本って……アリナは猫でも追い払うつもりなの?


「ふっ、ふふふっ、やっぱりアリナは最高ね」

「何故だか褒められている気がしないです」


爆笑する私に、箒を真剣に握り続けるアリナ。

あまりにその構図がおかしくてしばらく笑ってのんびりと過ごしていると、あっという間に首都を出たようだった。


「お嬢様、首都を出ましたよ。見てください」

「まぁ、もう出たの?早いわね」


アリナに促されて窓から外を見ると、整えられた街道の外は辺り一面草原が広がっていて、私はここが異世界なのだと再認識する。

この世界も地球に負けず広いのね……知識として地図などは頭に入っているが、改めて自分の目で見ると感慨深いものがある。


そういえば、これから行くミューラ侯爵領はどんな場所なのだろう?

確か、領地の一部が海に面していたと思うのだが…やはり港があるのだろうか?


「アリナ、ミューラ侯爵家の領地に港はあるのかしら」

「はい。私も行ったことはないのですが…大きな港があって、商業が盛んだと聞いたことがあります」

「やっぱり港があるのね。じゃあその港から出国する人もいるの?」

「そうですね、首都に近い港ならば人の出入りも多いと思いますが……」


何故そんなことを聞くのかと怪しむ様子のアリナに「気になっただけよ」と私は微笑む。

ふむふむ、なるほど……それなら、いざとなったらそこから出国しちゃえばいいのね。

お金も持ってきたし、きっとどうにかなるはずと想像し、人生の選択肢が増えたことに喜んでニヤニヤしていると、そこにアリナが爆弾を落とした。


「ですが、確か今の港はどこも帝国の兵士たちが厳しく物や人の出入りを見張っているらしいので、人の出入りが多いとは言い切れません」

「そんな…」


私の夢はあっけなく打ち砕かれてしまった。

どうやら政治革命が起こった後から国家間の取引は厳しく監視されているらしい。

それなら汚職関連で粛正されたミューラ侯爵領は特に厳しくなっているのは間違いないということは私にも分かる。


さようなら、私の世界一周船旅………


叶わないとわかりきってる夢を抱いても仕方ないので、私は早々にそれを手放した。


私の密かな夢が砕け散っても馬車は進み続け、領地へと進んでいく。

そして迎えた翌朝、幸運なことに箒の出番もないまま私たちはミューラ侯爵領に到着した。


「わぁ、すごい賑わっているのね…商業が盛んだからかしら」


窓から街の様子を見ると、そこは首都に負けないくらい賑わっていて、露店がズラッと並ぶ通りを様々な国の衣装を着た人たちが歩いていた。さすが港があるだけあって国際都市感がすごい。


あの母親の故郷だし、もしかしたらこの中ならアジアっぽい顔の人もいるかも…と思って馬車の窓から探してみる。

しかしそういった顔の人は一人も見当たらなかった。

アラブっぽい人や黒人は居たのに何故アジアがいないんだ……おかしい。


そんなことを考えながら血眼でアジア人を探していると、私たちの馬車はあっという間に人の多いところを抜け、大きな黒い門の前に辿り着いた。

どうやらミューラ侯爵家に着いたらしい。

私は馬車の中から門の前に立つ護衛に伯父の手紙を見せて門を開いてもらい、中に進む。

すると、そこには驚きの光景が広がっていた。


「本当にここがミューラ侯爵家なの?」


私は驚きのあまり、疑うような声を出してしまう。

なぜなら、ミューラ侯爵家の庭園が予想と違って"質素"な作りだったからだ。

しかし質素だからといって、美しくないわけではない。

ガノン侯爵家がヨーロッパらしい美しさであるならば、ミューラ侯爵家は日本の侘び寂びのような美しさがあり、非常に懐かしいものを感じるのだ。


…というかコレ、完全に日本庭園を真似て作られたものでは?

世界が違うので当然植物も違うが、松みたいな木など日本らしさを感じる植物ばかり揃えられている。

どう見ても日本を意識した庭園作りだ。

屋敷前に到着して馬車から降りた私は口元に扇を当てながら考え込み、ボソボソと1人呟く。


「妙だわ。なんでこの世界に日本庭園が?」


まさかルミエリスの記憶に無いだけで、この世界には日本に似た国が存在するのだろうか。

顔だって母とルミエリスだけアジア人っぽい顔だし、この国では外国人の中でも見ない顔の特徴だ。


ミューラ侯爵家の血筋を辿れば何か秘密が分かるのかもしれない……ちょうどいい、いざ調査へ!!

そう思って待ち構えていると、屋敷の扉が開かれてそこから絵に描いたような老執事が現れた。


「ルミエリスお嬢様、お待ちしておりました。

こちらへどうぞ…護衛の方々は別で案内させていただきますので」

「それはっ……」

「分かったわ。長旅で疲れているだろうから、ゆっくり休んでちょうだいね」


老執事に刃向かおうとする護衛たちの言葉に被せるようにしてそう言うと、護衛たちは苦々しい顔をしながらも大人しく引き下がった。


私の言葉で引き下がるなら最初から大人しく従いなさいよ全く。

そんなことを思いつつ、老執事に案内されて屋敷の中に入る。するもそこはやはり質素ながらもどこか品を感じさせる内装だった。

ガノン侯爵家の内装がセンスの良い金持ちスタイルならば、ミューラ侯爵家の内装は由緒正しい代々続く高貴なスタイルといったところだろう。

流石に屋内はこの国の貴族の間で一般的な西洋風みたいだが……和風庭園の謎は深まるばかりだ。

伯父に聞けば庭園をどうしてあのように作ったのかがわかるのだろうか?


「私共はここで控えておりますゆえ、お二人でごゆっくりとお話しください」


書斎の扉の前に立ち、老執事は穏やかな笑顔でそう告げた。

どうやらここでアリナとはしばらくお別れらしい。

私は後ろで不安そうに私を見るアリナと目を合わせ、微笑んだ。


「アリナ、行ってくるわね」


そう言うと、老執事によって書斎の扉が開かれ、促されるように私は中へ進んだ。


「君がルミエリスか。初めまして、私が君の伯父のエルノー・ミューラだ」


綺麗に本や書類が整えられた書斎の中には、母と同じく黒髪に黒い目をした背の高い男性が立っていた。


これが、ルミエリスの伯父さん?


その姿を見て、私はキョトンとしてしまう。

なんというか……思っていたより母や私とあまり似ていない。

彼はアジアというより、ヨーロッパの血が強いハーフの人みたいに彫りが深く、どこかアンニュイな雰囲気を持つ細身のイケオジだった。

一体母のアジア人っぽさはどこからやってきたんだ?

本格的に謎が深まってしまった……


「伯父様、初めまして。ルミエリス・ガノンと申します」


本当は目下の者から挨拶すべきなのに当の伯父はそんなことを気にしてないらしく、来客用のソファーに座り、「おいで」とイケボで私を誘っている。


何なの、この色気は?

私はイケオジのその仕草に危うくノックアウトされそうになる…が、相手は伯父である。

危ない危ない、禁断の恋物語を始めちゃうところだった。

私はなんとか気持ちを落ち着かせて何もなかったように向かい側のソファーに座る。

するとエルノーはテーブルに置かれたティーポットからお茶を入れ、ルミエリスの前に置いた。


「まずは、手紙を送ってくれてありがとう。

社交界デビューする前に君には必ず会わなければいけなかったから、今回の件はこちらとしても都合が良かった。

パートナーの件は喜んで引き受けよう」

「引き受けていただきありがとうございます。

ですが、手紙にあった条件とは一体何のことでしょうか?」


私が単刀直入に聞くと、エルノーはお茶を一口飲み、口を開いた。


「そのことについて話す前に…君はミューラ侯爵家についてどの程度知っているのだろうか」

「母を6歳の頃に亡くしているので、あまり詳しくは…」


正直、私は昼ドラ脚本も真っ青な我が家の事で手いっぱいなので、母方のミューラ侯爵家についてあまり気にしたことがなかった…関わることもないし。


ルミエリスの記憶も、ザーラに「ミューラ侯爵家は由緒正しい偉大な貴族なんですよ」と言われたものしかなく、他も使用人のくだらない噂話ばかりで、ミューラ家に関する純粋な知識はほとんどないに等しいのだ。


「そうか。確かに私はエリザベス…君の母親と折り合いが悪かったし、父もガノン侯爵家とは必要以上に関わりも持たなかったから仕方ないことだろう。

では、初めから話そうか」


そう言ってエルノーはおもむろに立ち上がり、壁際に垂れ下がった紐を引っ張って、何かを隠すように付けられた黒いカーテンを開いた。

そしてカーテンに隠されたものが陽の光に照らされた時、私は驚きで目を見開いた。

なんとそこには薄い水色の短髪に青い瞳をした軍服を着た西洋の青年と、薄い水色に桜模様の着物を着た日本人女性が笑顔で寄り添い合う絵が飾られていたのだ。


「この2人は君の祖父母で、私の両親た…母は珍しい顔立ちをしているだろう?

正直、君を見て驚いたよ。

君はエリザベスよりも母にそっくりだからね」


そんな言葉もまともに耳に入らないまま私は立ち上がり、その絵に近寄る。

絵の中の前ミューラ侯爵は鼻が高く目は鋭い、伯父の顔の彫りをもっと深くしたようなクール系イケメンで、祖母はルミエリスによく似た一重の日本人女性だった。

絵の下には、リンベル・ミューラとその夫人エリコ・タカハシと書かれている。


タカハシ・エリコ……間違いなく日本人の名前だ。

なんで、なんで日本人がここにいるの?

私は震える声で伯父に尋ねた。


「お、お祖母様は、一体何処から来た方なのですか?」

「記録には一応東方の地域から来た姫君とされているが…母は自分は15歳の時に『ニホン』という国から来たのだとよく言っていたよ。『カミカクシ』でここに来てしまったのだと」

「『日本』と『神隠し』ですか?」

「そう、その通りだ。

不思議だね……君の発音は母にそっくりだよ。

この国や周辺国の言葉とは全く違う発音で難しいはずなのに」


伯父は驚いたようにこちらを見るが、元日本人である私にとって日本語ができるのは当たり前のことだ。というか今はそんなこと気にしてられない。


まさか日本人がこの国に異世界転移していて、それがルミエリスの祖母なんて……

なんという因果なのか。


まさか、私とルミエリスがあの白い空間で出会ったことにも何か意味があるのだろうか。

絵の中の女性と私になにか関係があるとか?

私は絵の下の名前を凝視して、記憶を辿る。


タカハシ・エリコ……たかはし……高橋?


高橋という名字に、ふと記憶が引き出される。

たしか、(ひかり)のお母さんの旧姓は高橋だったはず。


そういえば昔、おじいちゃんが死ぬ間際のこと。

おじいちゃんの歳の離れた妹が初詣に行って行方不明のままで、おじいちゃんが死ぬ間際に心残りだって言ってた。

たしか、たしかその名前は………


「『高橋恵理子』」

「…すごいな、名前の発音まで正確だ。

私でも発音できないのに、どうやってわかったんだ?」


エルノーが驚いたように声を出したが、今は彼に構っていられない。

そんな……全部、繋がっていたなんて。

やっぱりルミエリスと私が出会ったのはただの偶然ではなかったということ?

私は混乱しながら絵を見つめ、おじいちゃんのことを思い出す。


中学生の頃に亡くなってしまったおじいちゃん。

ボケてしまったおじいちゃんはよく私のことを恵理子と呼んだ。


「恵理子、そこにいたのか。

ようやく見つけた、探してたんだぞ」


認知症のおじいちゃんは私の姿を見るたびにそう言って涙を流しながら強く抱きしめてきた。

ある日、おじいちゃんがなぜ私を恵理子と呼ぶのか気になってお母さんに聞いたことがある。

お母さん曰く、おじいちゃんは昔両親を亡くしていて、年の離れた妹を大事に育てていたらしい。

しかしその妹が突然行方不明になり、見つけられなかったことがずっと心残りだったそうだ。

その時のおじいちゃんの喪失感は計り知れず、認知症になってもそのことは覚えているのだろうと言っていた。


そんなおじいちゃんの妹が、まさか異世界に来てしまっていただなんて……予想外にもほどがある。

もしこれが神の采配だと言うならば、神様を殴ってやりたいくらいにはムカつくが、当の本人たちはもう亡くなっていてもうどうにもできない。


せめて、天国で2人が再会できていますように。


そう願い、絵を見ながら涙を溢していると、目の前にハンカチが差し出された。

そのハンカチを見て、ハッとする。

そうだった、この場にはエルノーもいるのだった。

彼からしたら、今の私は会ったこともない祖父母の絵を見て急に涙を流し始めた変な姪だ。


「あ、ありがとうございます」


私は若干恥ずかしくなりながらもありがたく受け取ったハンカチで急いで涙を拭く。

そんなルミエリスの姿を見てエルノーはクスッと笑い、肖像画を懐かしそうに眺めながら口を開いた。


「2人の出会いは、とても不思議でね。

父が24歳の頃、領地で狩りをしている時に突然母が目の前に現れたそうだ。

父は当時堅物な男として有名で女性との噂は一つもなかったのに、一見か弱そうなのに気の強い母に一目惚れして、その場で求婚したそうだ」


それはなんとロマンチックな……でも、現実は物語と違ってスムーズには進まない。

急に異世界に飛ばされて混乱していたお祖母様にとって、見知らぬ相手の求婚は受け入れがたいものだったろう。

そう思って伯父に求婚の結果を聞くと、案の定拒否されたらしい。


「それでも父は諦めなくてね。

3年の年月をかけて母を口説き落として、ついに結婚に漕ぎつけたんだ」


前ミューラ侯爵も見かけによらずなかなか根性のある情熱的な人だったんだな…それもこんなイケメンだ、私が恵理子さんだったら一年立たずに惚れるだろう。

しかし、ラノベなどで異世界転生に慣れ親しんでいる私たち世代ならまだしも、恵理子さんは昭和初期〜中期の人だ。

それにここにやってきたのはまだ15歳の時だと言っていた…突然日本とは雰囲気の違う異世界に永住することになり、彼女はとても不安だったはずだ。

それも身分どころか世界が違う2人が結婚するのは相当苦労が多かったのではないだろうか?


「その結婚は、周囲から反対されなかったのですか?お祖母様はこの国の貴族ではないのに…」

「もちろんされただろうが、全て父によって無かったことにされていたよ。父は幼い頃に両親を亡くして苦労したこともあって、家族に対しての情は深い人だが…それ以外にはとても冷徹な人だったね」


彼は切なそうに笑い、肖像画を見つめていた視線をこちらに向けた。


「父については、君も聞いたことがあるだろう?」

「…10年前の政治革命で、亡くなられたと聞きました」

「その通りだ。公にはされていないが、父は陛下の命で服毒自殺した。しかし父の罪はとてもそんなことじゃ償いきれないほどだったよ」


エルノーは胸元のポケットから鍵を取り出し、絵の下に置かれていた金庫を開け、小さなガラス瓶を取り出した。


「母は元々身体が強い人ではなくて、私が6歳の時にエリザベスを産んで儚くなってしまった。その頃の父はその悲しさを埋めるため、狂ったように仕事に打ち込んでいたのだが…ちょうどその頃、前皇帝が即位して、この国は侵略戦争へと動き始めたんだ」


そう言って、彼は手に持っていた小さなガラス瓶を私に差し出した。

それを受け取って中を見ると、濃い黄色の透き通った石が瓶の中でコロンコロンと転がる。

これは、もしや…


「それは魔鉱石だ。

それもとびきり純度が高いものだよ」

「そんな…まさか!魔鉱石はすべて、皇室が管理しているのではないのですか?」


魔鉱石。

それはこの世界のエネルギー源であり、人々の生活に欠かせない資源。

魔鉱石は純度が高いほど採取できるエネルギー量も多いという特性があり、魔鉱石に込められた魔力は電気のような働きをするだけでなく、大砲や銃といった武器にも使われている。

そのため、この国では他国への流出を案じて一般流通が禁じられているし、鉱山は全て皇室が管理しているはずだ。

なのに、何故ここに純度の高い魔鉱石があるのだろうか?

そんな問いに、エルノーは苦笑を浮かべながら答えた。


「確かに、魔鉱石が取れる鉱山は全て直系皇族や皇族の血が濃い公爵家が所有していて、基本的に鉱山が新たに生まれることはない。

しかし、この魔鉱石が取れた鉱山は例外だった。

そこは元々何の変哲もない水晶が取れる洞窟だったんだが…ある日突然魔鉱石の鉱山へと変化してしまったんだ。

出会いの場所に埋めて欲しいと言った母の願いを聞いて、父が母を洞窟の近くの森に埋めたその日からね」

「そんな……」


その地で一体何が起きたというのか。

仕組みは全く分からないが、恵理子さんが異世界からやって来た人間であることが深く関係していることは間違いない。

もしかして、異世界転移はこの世界のエネルギーが関係しているのだろうか。

だとしたら私とルミエリスもその関係で…と考え込んでいると、エルノーが再び口を開く。


「当然父は母が眠るその地を荒らされることを嫌って、その地の魔鉱石を利用した結界を作り、他の人間が勝手に山に出入りできないようにした。

しかし、侵略戦争が始まってしばらくしてから魔鉱石不足が深刻な問題になってね…当時の皇帝はもう一度国中の土地を調べて、魔鉱石が取れる鉱山を探すように命令した」


それが全ての始まりだったのだと、彼は沈痛な面持ちで語り始めた。


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