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吸血の勇者ユーリル  作者: らんた
第八章 ユーリル、国王になる
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第六話

 ユーリルはもう国王なのだ。クローフィー城に行って押収された文献を見ることは出来ない。国王としての業務は放棄できないのだ。


 (見たかったなー)


 そんな時、船が到着した。


 「国王様、お金が到着しましたでやんす」


 「お金?」


 「妖魔族討伐の報酬でやんす!」


 それは大金であった。金貨がこんなにも。


 (そっかー)


 「よし、お前ら。特別手当だ!」


 その声に国民は……。九人しか居ないが大喜びした。そんな時魔法陣が発動した。カラだ。


 「ほら、サラも受け取ってる?」


 「えっ、私?」


 「何言ってるのよ。国のナンバーツーでしょ?」


 「ありがとう……」


 「これで出稼ぎ労働者にいい思いをさせることができる」


 「ユーリルは?」


 「そんなことしてる余裕なんてまだねえよ」


 「それと、報告あるの」


 「何だ?」


 「港湾都市で魔素計の音が鳴らなくなったの」


 「それはすごい!」


 魔素計をかざしてみる。まだ数値は高いが鳴らない。


 「外壁にある砂がこのへんまで吹き込むと魔素入りの砂だからまた汚染されちゃうけど最近はそれも少なくなったの。でも少なからずあるからまだ体育館は必要なの」


 「そっかー。俺たち、外で遊べないんだよな」


 着実に一歩一歩この大陸は復興していた。


 「もっと高給で炎魔族を呼ぼう」


 「それと見て!」


 「あ……」


 それは要らなくなった壁の撤去工事だった。


 「この街の面積が増えてる」


 「おかげさまで……。見て」


 「すごい!」


 畑であった。この大地に命が育まれたのだ。


 「まだ全品スクリーニング検査が必要だけど」


 「そっかー」


 「でもこの広大な大地が畑や牧場になったら、わざわざ他国の魔獣を襲う必要もないわ」


 「やっぱ、おまえもそうか」


 (血に飢えた吸血鬼か)


 「当たり前じゃない。吸血族だもの」


 「人間の血が足りなくなったら急遽国民をブルート国に送るんだよな。俺が」


 「そうだよね……」


 サラもしみじみ言う。


 「人間の血液を定期的に飲まないと俺たちは発狂して死ぬんだぞ」


 「そうだよね……ありがとう」


 「いずれはここにも採血した血の選別や製薬工場が必要だ。だから俺はまだまだ貧乏だぞ」


 「何だ?」


 ユーリルはサラがじっと見つめていたことに気が付いた。


 「何でもない」


 「顔が赤いぞ」


 「何でもないって!」


 この国にとって得られた資金はあまりにも大きな前進となった。

漢数字表記って正しいのですかね?「ナンバー二」という表記が「ナンバーニ(に)」と言う表記に見えませんか。なのでルビを振ってます。漢数字二とカタカナの「ニ」の区別、WEBで出来ます?出来ないですよね。でもアラビア数字で書くと「文芸表記としてなってない」とか言う人がいるんですよ。どうにかならないんですかね。おっと愚痴ってすまん。本当は「No.2」と言う表記が現代的には正しいのでしょうけどね。でも文芸的にアウトなので文壇を皮肉るという意味も込めて今回は「ナンバーツー」と言う表記にしたことをご了承ください。そして本当に漢数字表記が正しいのかどうか皆で考えて下さると幸いです。

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