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吸血の勇者ユーリル  作者: らんた
第七章 クレシェンテ大陸
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第八話

 「これが新しい鎧」


 この鎧は黒闇色・闇色・闇蒼色と三色用意されていた鎧であった。面頬めんぽうも鎧と同じ色であった。


 「魔族の誇りを示す意味で色を選んだでやんす」


 海魔族が答える。


 「今度は洗えばOKなんだな。それだけでなく除染活動も進展すると」


 「そうでがんす。この辺の領土が増えるでがんす」


 「こういうのも作りましたでごんす」


 (これは……)


 「これは合金です。この鎧よりも強力な剣でやんす」


 「ユーリル様、あなたに……」


 その剣はずっしり重かった。


 「ありがとう。行くぞ。リベンジだ」


 ユーリルは黒闇色の鎧と面頬。カラは闇色の鎧と面頬。サラは闇蒼色の鎧と面頬を選び装備した。装備を終えると三人は重い扉を開けた。そして最後の扉も開ける。


 「今度は負けねえぞ。相手はまるで海のような色の鎧だった。区別はつくはず」


 勝てるのだろうか?


 「翼は出せないけどね」


 そう、それが最大のハンデだ。


「そうなんだよなあ。翼を出さないと人間時代の力と同じになっちゃうんだよな」


三人は『飛行呪』を唱えて死の大地を駆け抜ける。


「あるよ、大きな反応が。遠い方にあるね」


 前回戦った場所だ。


「カラはこんなスピードで俺たちを追ってたのか」


「そうよ。貴方たちを見守るためにね」


(頭が下がるぜ)


「おい、なんだよあれ」


 ユーリルはとうとう敵の本拠地に近づいた気がした。


「塔だわ」


カラは少し怯える。


「頂上についてる突起物がマーズランドに向かってる」


サラ、よく見つけたな。


その時突然砂に埋もれてた人形が警告音を発した。


「おいおい、俺たち歓迎されてるぜ」


 速度を上げるユーリル。


「あの塔に半吸血族がお出ましするね」


 カラ、大丈夫か?


「カラ、一応聞くが今回の半吸血族殺しは同族殺しにはならねえよな」


「大丈夫よ。国家反逆罪に問われてる。生死の区別は問われない形で捕らえる事になってるわ」


「へえ、そいつはいいね」


「サラ、防御に徹してくれ」


「防御力上げる呪文とか大丈夫だよな!」


「大丈夫よ!」


「来たぜ」


その塔はマーズランドへ導くかのようだった。


◇◆◇◆


 「オヤジ、お客様だぜ」


 水晶玉がついた部屋に警報が鳴り響く。


 「あいつらか。じゃあおまえはオフクロを頼むぞ」


 「了解」


 「オフクロはお前らの妖魔族の血が大好物だから忘れずにな」


 「へいへい」

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