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吸血の勇者ユーリル  作者: らんた
第三章 獣人族との戦い
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第九話

 今度は同盟国のドラグリア軍を頼らず吸血族だけで進軍する。


 ただし勇者と共にするリーだけはともに行動することとなった。


 山脈を越える。


 吸血族は信じられない物を見た。雨が上がったその瞬間の出来事だった。


 突然洞窟から現れては上級魔法「爆雷呪」を唱える獣族軍である。


 次々友軍が死んでいく。ぬかるみで思うように逃げることすら出来ない。次々魔法の餌食になる。


 洞窟に入ってもまるで迷路のようだ。追うのは危険すぎる。


 「空だ、空を飛べ!」


 将軍の命令により空を飛ぶようにする。


 だがここで対空砲を食らう。


 神出鬼没の兵に疲弊する吸血軍。


 一旦兵を引き上げた。


 勇者はこの時初めて負け戦を経験した。


 獣人族は勝利の雄たけびを上げる。


 これに対し吸血族の王ゼーマ王はうなった。


 「ゲリラ戦か。どうすればいい」


 「対空砲が届かないほど高い空を飛べればいいのですが」


 副官が提案するのは確かに確実な方法だ。だが……。


 「無理だ。竜族でもそれは出来んぞ」


 「いったい、どうすれば……」


 一方の獣族の首都ナハルニヤは戦勝でお祭り騒ぎとなった。

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