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吸血の勇者ユーリル  作者: らんた
第三章 獣人族との戦い
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第八話

  「ゼーマ国王!!大変です」


 息を切らしながら謁見室に入るサーミラ


 「サーミラ、あわてなくてよいぞ」


 「それが……穀物の価格が十倍に跳ね上がっています」


 「なんだって? 今年は天候不順じゃないはずだ」


 「獣人族が穀物を先物市場で買占めました」


 「そんな事言ったってウチの国じゃ関係ないだろう?」


 「それが……他の国と連動して上がって行ってるんです。なぜなら我が国はバイオプラスチックも作っているからです。少量ですが人間族の国からもひそかに輸入しています」


 それは吸血族の吸血道具が無くなることを意味していた。石油からでも出来るのだが油田はこの世界ではほとんど見つかっていない。


 「くそっ! サーミラ!! 使者を出せ! 場合によっては戦争だ!」


 「はっ!」


◆◆◆◆


「臨時竜王フールイ様、これは……」


シドンが報告書を見て青ざめている。


「酪農品から穀物まで全部のきなみ価格が急上昇しているのお」


「先物取引で獣人族が買い占めたそうです。このままでは餓死します」


「しょうがないのお。その時のための同盟じゃ」


◆◆◆◆


 影響は人間界にも及んだ。


 謎のファンド集団によって買い占められたとのうわさが飛び交った。


 逆に安定した価格で穀物を買った獣人族は安定した生活を送っている。


 「うふふふふ。金が制する者が世界を制するのよ」


 「当然奴らはここに攻めて来ますぞ」


 副官は気が気でならない。


 「慌てるでない。経済力を持てば軍事力も増す。見よ」


 上級魔法が撃てる杖であった。


 「今度はそう簡単に負けるわけないでしょう?」


 「竜族はそれやって負けましたが」


 「我々は同じ過ちは犯さない」


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